1. 独立・開業・フランチャイズ情報TOP
  2. フランチャイズTOP
  3. マイナビ独立フランチャイズマガジン
  4. フランチャイズ研究
  5. フランチャイズオーナーが開業前に用意した自己資金の相場とは?!アンケートから読み解くフランチャイズオーナーの実像
公開日:2018/3/29
フランチャイズ研究

フランチャイズオーナーが開業前に用意した自己資金の相場とは?!アンケートから読み解くフランチャイズオーナーの実像

フランチャイズチェーンへの加盟を検討しているものの、「お金はどれくらいあれば良いんだろう…」「自分は向いているのかな…」と、さまざまな不安や疑問が先立って、次の一歩を踏み出せないという人も多いのではないでしょうか?そこで参考にしてほしいのが、実際にフランチャイズオーナーになった方々の実体験に基づくデータ。「開業時に用意していた自己資金額」や「フランチャイズに加盟した理由」など、フランチャイズオーナー経験者97名にアンケートで聞いたリアルな「相場」をご紹介します。

フランチャイズオーナーが開業前に用意した自己資金の相場とは?!アンケートから読み解くフランチャイズオーナーの実像

<INDEX>

フランチャイズオーナーになったときの状況

フランチャイズオーナーとして開業した年齢

あなたは、フランチャイズオーナーと聞いて、何歳くらいで始める人が多いと思いますか?自分と同じくらいの年代?もしくは自分よりも上の年代でしょうか?マイナビ独立の「先輩の体験談」に登場しているフランチャイズオーナーを調べてみると、40代前半で独立・開業した人が一番多いようです。また、インターネットのフランチャイズ情報サイトを見ると、加盟時の年齢は平均で45歳くらいという情報もあります。果たして、実際はどうなのでしょうか?フランチャイズオーナー経験者97名に聞いたアンケート結果を見てみましょう。

グラフ(1):フランチャイズオーナーとして開業した年齢(n=97)

フランチャイズオーナーとして開業した年齢

上記のように、 フランチャイズオーナーになった年代で一番多かったのは「30代」という結果でした。続いて多かったのが、意外なことに「20代」。次いで「40代」「50代」「60代」という順になりました。ちなみに、 97名全員のフランチャイズ加盟時の平均年齢は「40.3歳」。中央値(全体の真ん中に位置する数値)は「39.5歳」でした。一昔前のイメージでは、フランチャイズオーナーと言えば40代、50代でサラリーマンを辞めて始める人が多い印象でしたが、このデータを見る限り、フランチャイズオーナーになる年齢は人それぞれ。20代、30代の若いうちからフランチャイズオーナーとして独立・開業した人もいれば、50代、60代でフランチャイズオーナーになった人もいます。自分の年齢や状況に合わせて、選べるフランチャイズ本部の選択肢が豊富にあるということでしょう。

フランチャイズへの加盟を検討してから開業するまでの期間

続いて、「検討期間」について見ていきます。フランチャイズに加盟する人は、検討を始めてから実際にオーナーとして独立・開業するまで、どれくらいの期間をかけているのでしょうか?アンケートの結果は、以下のようになりました。

グラフ(2):フランチャイズへの加盟を検討してから開業するまでの期間(n=97)

フランチャイズへの加盟を検討してから開業するまでの期間

一番多かったのは、「半年以内」という回答で23.7%。それよりも短い「3カ月以内」が17.5%、「1カ月以内」も7.2%という結果でした。つまり、約半数もの人が、検討を始めてから一気に開業までこぎつけたということになります。「1年以内」「2年以内」という回答も多く、それ以上の期間になるとガクッと少なくなります。このデータを見ると、 フランチャイズオーナーとして独立・開業する際の検討期間は、「2年以内」が1つの目安と言えそうです。とは言え、「10年超」の年月をかけて検討した結果、実際にフランチャイズオーナーになった人もいるので、納得のいくまで自分のペースで検討することが大切かもしれません。

加盟時に用意していた自己資金の金額

今現在、フランチャイズ加盟を検討している人にとって、一番の心配事は「お金」ではないでしょうか?フランチャイズ本部の加盟店募集情報には、「50万円以下で開業可能」や「開業資金不要」といった条件のものもありますが、少ない自己資金で始めるのは不安…と考える人がいるのは当然。どれくらいの金額があれば安心できるのか、その基準は人それぞれ違いますし、始める業種によっても異なります。では、実際にフランチャイズオーナーになった方々は、加盟時にどれくらいの自己資金を用意していたのでしょうか?

グラフ(3):加盟時に用意していた自己資金の金額(n=97)

加盟時に用意していた自己資金の金額

用意していた自己資金として、もっとも多かったのが「300万~500万円未満」という金額。全体の75%を超える人が、「500万円未満」という結果でした。驚くことに、自己資金「0円」でフランチャイズオーナーになった人が16.5%!「1円~100万円未満」という人も15.5%もいました。逆に、1000万円以上の自己資金を用意していた人は合計で13.3%と少数派でした。このデータから、少ない自己資金でフランチャイズオーナーになった人が多いということはわかりましたが、そこで気になるのは「自己資金だけで開業できたのか」ということだと思います。フランチャイズ開業には、融資などの資金調達手段を用いる場合もありますが、次に開業時に実際にかかった資金の金額を見てみましょう。

フランチャイズオーナーになる際にかかった開業資金の金額

グラフ(4):フランチャイズオーナーになる際にかかった開業資金の金額(n=97)

フランチャイズオーナーになる際にかかった開業資金の金額

一番多かったのは「1円~100万円未満」で25.8%。次いで多かったのが、「300万円~500万円未満」という金額でした。 「500万~1000万円未満」までがボリュームゾーンで、ほとんどの人(83.5%)が開業資金1000万円未満で(うち、62.9%は500万円未満で)フランチャイズオーナーになっています。逆に、開業資金が1000万を超えた人は16.5%。中には1億円以上(!)かかったという人もいます。

「用意していた自己資金」と「実際にかかった開業資金」のデータを比較すると、全体的に大きな開きはありません。下のグラフにあるように、自己資金のみで開業資金はまかなえたという人も比較的多いことがわかりました。しかし、ここで注意いただきたいのが、これはあくまでも一番最初にかかる「開業資金」に関してのアンケート結果であり、開業後に発生するランニングコストは含まれていないということ。初速・立ち上がりの早いタイプ、ストック型等の時間を要するタイプなど、検討するフランチャイズビジネスにもよりますが、一般的には軌道に乗るまでの「運転資金」や「生活費」もちゃんと加味した計画を立てることが大切です。

グラフ(5):自己資金のみで開業資金がまかなえたか?(n=97)

自己資金のみで開業資金がまかなえたか?

フランチャイズオーナーの志向

フランチャイズへの加盟を検討した理由

続いて、フランチャイズオーナーの志向を探るデータを見てみましょう。言うまでもなく、独立・開業の手段は、フランチャイズ以外にもたくさんあります。フランチャイズに加盟するメリットや魅力がなければ、誰もフランチャイズに加盟しません。では、実際にフランチャイズオーナーになった人たちは、どんな理由でフランチャイズに加盟したのでしょうか? アンケートの結果は、以下のようになりました。

グラフ(6):フランチャイズへの加盟を検討した理由(n=97/複数回答)

フランチャイズへの加盟を検討した理由

加盟を検討した理由として、50%を超える人が選んだのが、「独立・開業、事業立ち上げのノウハウがない」という理由でした。続いて、「開業後も本部にサポートしてほしい」と「独立・開業、事業の立ち上げをスピーディに進めたい」という理由が、それぞれ37.4%。やはり、「ノウハウの提供やサポートが受けられる」というフランチャイズビジネスの根幹とも言える価値に期待して、フランチャイズに加盟した人が多いようです。「ノウハウがないならフランチャイズ本部に頼ればいい」という現実的で合理的なタイプの人が、フランチャイズオーナーに向いているのかもしれません。
また、「安定して稼ぎたい」「失敗のリスクが少ない」という事業の安定性に関連する理由も、上位にきています。独立・開業をするうえで、誰しも大きなリスクは負いたくないもの。 仕組みが確立したビジネスとしての安心感も、フランチャイズの魅力の1つと言ってよいでしょう。

フランチャイズオーナーになる際にもっとも重視したポイント

次に見るのは、フランチャイズに加盟する際にもっとも重視したポイント。フランチャイズオーナーたちは、本部のどこに一番注目していたのでしょうか?

グラフ(7):もっとも重視したポイント(n=97)

もっとも重視したポイント

ダントツで多かったのは、「収益性」。独立事業者として開業するからには、どれだけ収益があがるのかを重視するのは当然のことですし、 事業の再現性が高いフランチャイズビジネスをやるのであれば、安定した収益を確保しないと意味がない、という考えの人が多いのかもしれません。
「収益性」に続いて多かったのが、「知名度・ブランド力」。売上・収益に直結する要因であり、本部が持つ「看板」を借りられることがフランチャイズビジネスの大きなメリットの1つであることを考えると、多くの人が重視したのは当然と言えるでしょう。次の「経営サポート体制/サポート力」に関しても、フランチャイズ加盟を検討した理由として、「ノウハウがない」「開業後もサポートをしてほしい」などが上位にきていたところを見れば、順当な結果と言えます。
続いて、4番目に多かったのは、意外なことに「本業との相乗効果」でした。つまり、副業や第2、第3の事業としてフランチャイズに加盟し、オーナーになった人が9.3%もいるということ。フランチャイズビジネスは、スピーディに開業・事業化できるところが大きな特徴なので、 本業とのシナジーを生みやすいフランチャイズに加盟することは、事業を安全かつ有効に拡大する手段の1つと言ってよいでしょう。

フランチャイズオーナーがよく利用している雑誌・Webサイト

最後に、フランチャイズオーナーたちの情報収集方法について見ていきます。独立・開業を目指すのであれば、日々いろいろな情報やニュースに目を配らなくてはいけません。経営者的な視点で物事を見る・考える力を養うことも、独立・開業するにあたっての大切な要素です。では、先輩のフランチャイズオーナーたちは、普段どんな手段で情報を得ているのでしょうか?

グラフ(8):フランチャイズオーナーがよく利用している雑誌・Webサイト(n=97/複数回答)

フランチャイズオーナーがよく利用している雑誌・Webサイト

結果としては、メジャーな経済誌・Webサイトが上位を占めました。よく、業界ごとの特集なども組まれているので、チェックしているフランチャイズオーナーも多いようです。今現在、フランチャイズ加盟を検討している人は、業界研究・経済動向の把握のために、今のうちから読む習慣をつけておくと良いかもしれません。

フランチャイズオーナーについてのまとめ

ここまで、フランチャイズオーナー経験者97名のアンケート結果をもとに、さまざまな切り口からフランチャイズオーナーの実像を探ってきました。リアルなデータを見て、あなたはどう思いましたか?「フランチャイズオーナーってこんな感じなんだ」と安心した部分もあれば、「自分とは違うな…」と感じた部分もあるかもしれません。 フランチャイズ加盟を検討するにあたっては、本部から提供される資料や説明会の情報だけでなく、実際のオーナー経験者から話を聞いたり、第三者に意見を求めたり、さまざまな情報をもとに多角的に判断することが重要です。ここで紹介したフランチャイズオーナーの実像も、1つの指針としてきっと役に立つはずです。もちろん、このデータは日本全国すべてのフランチャイズオーナーを網羅したものではありません。多少なりとも、実態との誤差があるとは思いますが、1つの傾向としてぜひ参考にしてください。

また、フランチャイズオーナーの実像を知るために、下記の「元オーナーが語る体験談」も非常に参考になると思います。前編・後編、併せて読んでみてください!

コンビニオーナーから、サラリーマンへ。「元」オーナーだからこそ語れる本音、たっぷり聞いてきました。【前編】
コンビニオーナーから、サラリーマンへ。「元」オーナーだからこそ語れる本音、たっぷり聞いてきました。【後編】

【調査概要】
<アンケート調査>
方法:インターネットリサーチ会社を利用した調査
調査期間:2017年11月7日~11月10日
調査対象:フランチャイズ加盟を検討している・検討したことのある全国20~60代の男女500名
集計対象:フランチャイズ加盟経験のある全国20~60代の男女97名

■関連記事
フランチャイズ契約とは?知っておくべきフランチャイズ契約の基礎知識と注意すべきポイント
【失敗しないためのフランチャイズ入門】知らなきゃ損する、コンサル歴30年のスペシャリストが語るフランチャイズ基礎知識

 マイナビ独立フランチャイズマガジンの最新記事

一覧を見る

 マイナビ独立マガジンの最新記事

一覧を見る
PAGE TOP