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先輩開業インタビュー

子どもたちの可能性のタネを育む支援ができる場をつくりたい。強い想いを胸にスタートした学童・子ども教室まぁはす

学童保育(※以下、学童)といえば、働く親にとって便利な保育施設というイメージがあります。全国にはさまざまな取り組みを行っている施設がある中、神奈川県横浜市の学童・子ども教室「まぁはす」は、世界で活躍できる“人材育成”をテーマにしたプログラムを構築し、子どもたちの可能性を広げるタネを育むための体験の場を提供しています。どのような想いで学童を立ち上げ、どんなアプローチ方法で子どもたちと接しているのでしょうか。詳しいお話を代表のかわさきあつこさんに伺いました。

目指したのは日本の文化を体験し、なんでもチャレンジができる場所づくり

学童・子ども教室「まぁはす」で学ぶことができる内容の写真 ――一般的な学童との違いを教えてください

大きな特徴としては、国内外を問わず各分野の先生方の協力を得ながら、様々な体験ができる場所である点です。私たちが目指しているのは、自分の頭で考え、行動を選択して、それを仲間と一緒にチャレンジをしながらともに成長をする人材の育成です。近年では、グローバル人材が社会で求められているといわれていますが、ではグローバル人材がどういったものかというと、その定義はあやふやです。

私自身がこれまで見てきた世界で活躍している方たちは、自国の文化を熟知し、とても愛しており、誇りにも思っています。そしてまた、日本の文化に造詣も深いです。海外に行くと、そのような方々から着物の着付けやお茶のたて方、お花の生け方などについて質問を受けることも多いのですが、日本の教育の中に日本文化を学ぶ機会があるかというと少ないですね。そういったところに危機感を持ち、スタートした学童です。

学童・子ども教室「まぁはすの生け花授業の様子の写真 ――具体的にはどのようなプログラムを行っているのでしょうか?

通常期は、1週間のプログラムを組み、曜日ごとに英語や伝統文化、工作などいろんな体験をします。英語は、海外の留学生を中心に、アドバイザーや知人・友人たちが協力をしてくださり、伝統文化は、茶道や書道、生け花、囲碁の各専門の先生に直接ご指導をいただいています。いろいろとチャレンジをする中で、やると楽しいし、できるようになるとうれしいですよね?そういった一つ一つの成功体験を積み重ねることで、子どもたちは自信をつけ、他のことにも興味関心を広げていきます。

子育ての経験を活かし、独学で運営をスタート

学童・子ども教室「まぁはす」の外観の写真 ――なぜ学童を始めようと思ったのでしょうか

これまで国内外企業の役員秘書を始め、総務や人事の他、営業なども経験してきました。そうした中で知り合った上司やお客さまは、優秀な方ほど頭脳が明晰なのはもちろん、謙虚ですばらしい人格をお持ちです。そうした方たちに共通しているのが、小学生や中学生の頃に勉強そっちのけで、外に出ていろんな遊びをしているんですね。

与えられたものでなく、目の前にあるモノを使って自分で考えた遊びをしていたようです。つまり、新しいものを生み出すという体験を子どもの頃からしていた。でも、今の子どもたちに話を聞くと、毎日塾に通っている、友達とゲームなどをしている、という答えが返ってきます。与えられた環境、与えられた遊びの中でしか過ごしていない子が少なくありません。そのため、子どもたち自身が、自分で考えて、仲間と一緒に楽しくいろんなことにチャレンジをする場所を作りたかったのが一番の理由です。

――まったくの異業種からの参入だと思うのですが、学童を運営するにあたってどこでノウハウを習得したのですか?

いえ、まったくの独学でスタートしました。実は、放課後に子どもを預かるために必要な放課後児童支援員の資格ができたのは2015年、それまでは特に必要な資格もなかったのです。どの学童も独自のノウハウで運営していたということであり、それなら私が考える理想の施設を作りたいと思いました。仕事や子育ての中で、哲学や心理学、栄養学などを学んでいたので、それをベースにさまざまな方に相談をしながら模索していきました。

――施設に一軒家を選んだ理由は?

伝統文化の体験には和室が必要だったので、最初から戸建ての物件を探していました。また、家の中にいると安心感があり、子どもにとっても大人にとってもリラックス効果が高いのです。ただ、実際に物件を探してみると、和室がある物件が少なく、物件探しは3か月くらいかかったと思います。大家さんにも、まぁはすの理念にご理解をいただけたので、この物件に決めました。

運営は困難続き

学童・子ども教室「まぁはす」の室内の写真 ――資金調達についてはいかがでしょうか?

自己資金に加えて、日本政策金融公庫の創業融資と、経済産業省の創業補助金などを活用しました。子どもたちを預かる施設は、発達への影響にも配慮が必要です。そのため、室内環境を整える大切さを学びました。そこで、出会ったのが木材を取り扱っている方々です。理念に賛同してくださった材木屋から無償で三重県の樹齢150年ほどの無垢材を提供していただき、安心して過ごせる環境も整えてスタートをしました。しかし、集客がうまくできず、軌道に乗るまでには時間がかかりました。

――オープンするにあたって大変だったことは?

無名の人間が、なんの経験もなく、これまでとは全く違う学童を始めるには、いくつもの壁を乗り越える必要がありました。何よりも一番は、「理解をしていただくこと」です。協力をしてくださる講師の方々、そしてご利用をしてくださる方々へどのように伝えるかです。

――どのような方法で子どもたちを募集したのでしょうか?

これは現在も同じですが、近隣の保育園や幼稚園へ出向き、チラシを置かせてもらいました。また、2014年の夏から募集期間として毎月1回のペースでオープンキャンパスを開いていました。その甲斐あって、2015年のオープン時には7名の子どもたちが集まってくれました。この学童の理念がしっかりと伝わり、賛同してくれる方たちに申し込んでいただけたことが何よりうれしかったですね。子どもたちがお互いに刺激を与え合う環境を作れるように、何をすればいいのか、これからも専門の先生方にご相談をしながら取り組んでいきます。

集客方法を見直すために経営者向けの勉強会に参加

学童・子ども教室「まぁはす」のパンフレットの写真 ――現在の課題は?

まぁはすの理念の伝え方は、常に試行錯誤しています。そのような中、2018年に経営者向けの勉強会に参加をし、集客方法などを抜本的に見直しました。まず取り組んだのが、パンフレットの作成です。「なぜこのような取り組みをしているのか」を盛り込んだところ、より私たちの活動が伝わり、賛同してくれる方が増えました。保育園の先生からは「ようやく、まぁはすが何をしているところなのか、わかった」と、ご理解をいただけたのはうれしかったですね。

また、ホームページに保護者からいただいた手書きのメッセージを掲載したり、生の声を動画で配信したところ、大きな反響を得ることもできました。また、当初から日々の活動日誌としてFacebookで紹介をしています。年々、私たちの取り組みに共感をしてくださる方が増え、新しい情報や人材紹介、さらには子どもたちにバラエティー豊かなプログラムを提供していただけるといった予想外のメリットも生まれています。

軸をぶらさないからこそ多くの賛同が得られる

今後の展開について語る学童・子ども教室「まぁはす」代表のかわさきあつこさんの写真 ――いろんな方々が運営に協力してくれているのですね。

そうですね。経営者の勉強会に参加した際に知り合った方から、世界的ベストセラーになったビジネス書『7つの習慣』フランクリン・コビィー社の共同創業者である、アメリカの実業家、ロイス・クルーガーさんを紹介してもらったことは、大きな出会いの一つです。2018年11月に初めてお会いして、まぁはすの活動をお伝えしたところ、大変共感していただけました。翌年には、アドバイザーにもご就任いただき、この施設に何度も足を運んでくださり、子どもたちへ直接、幸せになるために必要なことを教えていただいています。

また、交流を重ね、彼からアメリカの小学校の先生方を紹介したいと連絡をいただき、2019年5月のGWに渡米しました。そこで、授業を見たり、いろんな先生とお話させていただいたり、さらには、教壇に立ち授業をさせていただきました。多くの先生方から、私たちの取り組みに共感していただけたことは大きな自信になりました。子どもたちへのアプローチ方法はアメリカの小学校と私たちとで、とても近しかったのです。この経験は、現在の取り組みに活かされています。

――今後の展開を教えてください。

まだ具体的な構想はありませんが、海外進出が当面の目標です。アメリカでの体験から、私たちの理念が海外の教育現場にも受け入れてもらえることがわかったので、まぁはすのプログラムを世界に広めていきたいですね。設立から一環として主眼をおいているのは「人材教育」です。中でも「心の育み(三方よし:相手もよし、自分もよし、みんなもよし)」は、これからも大切に取り組んでいきたいと思っています。人は、お互いに、助け合い、支え合いながら生きています。だからこそ、相手の幸せのために、何かできることはないかを考えて取り組んでいくことが自分の幸せも増すのだと思います。

――最後に、これから独立・開業を考えている方々にメッセージをお願いします。

自分がやりたいことがあって、その軸をしっかりと持っていれば、必ず賛同してくれる方が現れます。とにかく自分が「これだ」と思うことを信じて愚直にやり切る。これはどんな仕事にも通じますね。

そして、目の前の人の笑顔をつくるために自分に何ができるかを常に考えること。それが、目の前にいる人の心を動かす力にもなります。何をもって成功というかはわかりませんが、私が今も学童を続けていられるのは、きっとそうした信念で動いてきたからだと思っています。おかげで、毎年新しい協力者との出会いがあり、子どもたちの心身ともにバランスのとれた健やかな成長を支援するプログラムを提供できることが何よりも喜びです。その意味でも、自分の想いを丁寧にお伝えしていくことが大事ですね。

学童・子ども教室 まぁはす

所在地:神奈川県横浜市神奈川区六角橋2-27-2

https://www.kmahasu.com/

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