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スペシャルインタビュー

株式会社ハッピーカーズ 代表取締役 新佛千治──「想い」のある本部を選ぶ『トップの肖像』

2015年の事業立ち上げから、わずか4年で全国に50以上の加盟店を展開する規模へと成長しているハッピーカーズ。どのようなきっかけで出張車買取り事業をスタートしたのか。そして、どのような想いで事業を運営しているのか。その経緯や理念について、新佛千治社長に詳しくお話を伺いました。

ハッピーカーズ新佛千治社長

「クルマの専門家」として、
地域の人々にハッピーを届ける。
「新しい働き方」として
全国に広めていきたい。

小資本で始められて、資金効率が良く、在庫が要らない。「このビジネスならいける!」と思った。

新佛社長インタビュー01

──新佛社長は、ハッピーカーズを立ち上げる前は広告のクリエイティブディレクターをやっていたそうですね。簡単にこれまでのキャリアを教えていただけますか?

社会人としての最初のキャリアは、メーカーの営業職でした。入社3年目に全国トップクラスの営業成績を出しましたが、自分の可能性をもっと広げてみたいと思い、新たにデザインの勉強を始め広告業界に飛び込んだんです。まずは出版社に入社し、それから大手情報サービス会社で広告制作ディレクターとして実績を積み、2005年には広告制作会社を立ち上げました。

──数年でメーカー営業から会社の社長へ。すごいキャリアですね。

立ち上げから数年間、業績は非常に好調でしたが、大手広告代理店が主な取引先だったので、外部要因に左右される経営環境を変えたくて、もう1つ事業の柱をつくろうと目をつけたのが中古車の輸出ビジネスでした。広告制作はドメスティックな仕事なので、新たにグローバルなビジネスに挑戦してみたいという思いもありました。中古車輸出を手がけているフランチャイズ本部を見つけ、すぐに加盟を決めました。

──中古車輸出事業は順調だったんでしょうか?

残念ながら、数年経っても思うような成果は出せませんでした。そこで、海外への販売ルートを自分でつくってしまおうと、中古車の輸出先となるアフリカのタンザニアに現地法人を立ち上げたんです。しかし、治安の問題もあって短期間で撤退を決断し、中古車輸出業から手を引くことにしました。

──それから日本に帰ってきて、2015年に立ち上げたのがハッピーカーズですね。なぜ中古車の買取り事業をやろうと思ったのでしょうか?

日本に戻ってきたときは、すでに広告制作事業もやっていませんでしたから、またイチから始めなくてはいけない状況でした。新しい事業の方向性をいろいろと検討する中で、なぜ中古車輸出業がうまくいかなかったのか、その要因を分析しました。
中古車販売のビジネスは、まず買取り業者が中古車を仕入れ、中古車オークション会場に売りに出す。それを販売業者が買い取って、一般のお客様に販売するという仕組みで成り立っています。中古車輸出業をしていたときは、オークションで中古車を仕入れ、海外に販売するという立場でした。オークションですから仕入れるためには他の業者と競らないといけません。高く売れる販売ルートを持つ海外の業者と競り合うことになると、価格が釣り上がってお手上げでした。うまく仕入れることができたとしても、売れるまでのスパンが長く入金までに約1カ月近く時間がかかる。しかも、その間に為替の変動によるリスクもありましたし、売れなければ在庫を抱え込むリスクもありました。
そういう問題点を1つひとつ整理して逆算してみると、簡単に答えが見つかったんです。一般のお客様から中古車を仕入れて、オークションに出す買取り業者の立場だったら、そうしたリスクは少ないのではないかと。

──中古車輸出業で失敗した経験が活かされたわけですね。買取りビジネスのメリットをもう少し詳しく教えてください。

中古車オークションは全国各地で週に1回は行われています。仮に200万円の資金しかなくても、100万円で中古車を仕入れてオークションに出せば、1週間以内に換金できます。しかも、仕入れた中古車はその日のうちにオークション会場に入れることができるんです。大半のクルマは1回の競りで落札されるので、在庫を抱えるリスクもありません。オークションで売れる価格の相場はだいたい決まっていますから、それより低い金額で仕入れることができれば、利益を出すことができます。少ない資本で始めることができて、資金の回転が速い。しかも資金効率が良く、滞留在庫がない。「このビジネスならいける!」と思いました。

感謝されない仕事をやってもしょうがない。「正直に適正価格で買い取る業者」が1社くらいあっても良い。

新佛社長インタビュー02

──それだけメリットのあるビジネスですから、競合も多いのではないでしょうか?

そうですね。簡単なスキームなので、極端に言ってしまえば中古車オークション会場の会員であれば、誰でも始めることができます。だからこそ、「他社との違い」を明確にすることが重要だと考えました。事業を立ち上げるにあたって、まずは「どんな思いで、誰のために事業をやるか」という理念づくりに徹底的に向き合いましたね。

──他社とは違うハッピーカーズの「理念」とは、どういうものでしょうか?

買取りビジネスは、安く仕入れて高く売れば利益が出ます。とてもシンプルな仕組みなので、買取り業者の多くは「なるべく安く買い取ろう」という発想になりがちです。でも、1つくらいそうじゃない会社があってもいいかなと。人から感謝されない仕事をやってもしょうがないので、「クルマを通じて、関わる人すべてをハッピーにしていく」そんな会社を目指そうと思いました。
オークションの相場は大きくブレることはありません。販売価格が想定できるので、運営コストさえ抑えれば、少々高く買い取っても利益を確保することができます。変に駆け引きせずに、適正な買取り金額を正直に提示する。そのやり方を徹底すれば、お客様にハッピーを提供できますし、信頼を得られるのではないかと考えたんです。
そして、そのハッピーのサイクルをまずは自分の知り合いや地元の人たちに広げていこうと思いました。中古車輸出業をやっていたときは「グローバルに視野を広げて」と考えていましたが、買取り事業で目指したのは、クルマのことなら何でも相談できる「地元の専門家」になること。自分に関わる身近な人々をハッピーにする。そんな事業にしたいと考えました。
その理念があったからこそ、今の成長があると実感しています。やはり、理念はブランド力に直結しますし、それは広告だけでつくれるものではありません。組織で働く1人ひとり、パートナー、そして顧客すべての思いが積み重なって強いブランドがつくられていくものだと思います。だからこそ、「クルマを通じて、関わる人すべてをハッピーにしていく」この理念を共有することこそが、他社との圧倒的な差別化につながっているのだと思います。

──そんな理念で立ち上げたハッピーカーズ。事業の滑り出しはどうだったのでしょうか?

とても順調でした。理念の通りに地元密着のスタンスでやっていたら、どんどんご紹介をいただいて、3カ月後には月に100万円を超える利益が出るようになっていました。高く買いすぎてお客様には大変感謝されましたが、損することもありました(笑)
すると、知り合いから「買取りのやり方を教えてほしい」と声をかけられるようになって、事業開始から2年目にこの仕組みをパッケージ化することにしたんです。そこで新たに各店舗を統括する運営本部として「株式会社ハッピーカーズ」を立ち上げました。

──最初から、「パッケージ化」や「全国展開」は視野に入れていたんでしょうか?

1人でやれることは限られているので、もっと世の中にハッピーを提供していくためには、理念に共感していただいた方に私と同じスキームで感謝を広めていってもらった方が早いスピードで規模を大きくできると考えました。いろいろな地域に「地元の専門家」が広がれば、「ハッピーの総量」は増えますからね。

──現在では全国に50以上の加盟店が広がっています。順調に拡大していますね。

今は非常に好調で年内には100店舗まで拡大する見込みですが、最初は苦労もありました。自分自身がフランチャイズの加盟店だった経験を活かして「加盟店にとってのメリットは何か」を徹底追求してパッケージをつくりました。それでも理念や方針が合わずに辞めていく方もいましたね。良く言えば、この時期は「こういう人は向いている」「向いていない」という基準を学んだ期間。そういう経験を踏まえて、2年目からは「ハッピーカーズに合う人材」を見極められるようになりました。

───今も、社長自ら加盟希望者と直接会われているんですか?

全員ではありませんが、今も3割くらいの方とは説明会の段階で直接お会いしています。実際にお会いするときは、事前に資料が読まれていることを前提に、「人生相談」のような感じで話を聞くことが多いですね。「本当に独立して大丈夫ですか?」「独立して何を実現したいんですか?」と。説明会や面談を通じて見ているのは、ハッピーカーズの事業を理解しているか、独立する心構えがあるか、コミュニケーション力があるかということ。徹底的に話し合って、パートナーとして共にハッピーカーズをつくっていけると確信できた方のみ一緒にやらせていただいています。結果、本部に協力的なオーナーさんに現状の問題点や課題などを共有してもらい、良いサイクルで仕組みをブラッシュアップしていけています。

──加盟店のオーナーさんには、どんな方が多いのでしょうか?

たとえば、1人で開業し、月100万円、200万円の利益をあげている専業のオーナーさんもいれば、本業はタクシー運転手で、副業として月々数万円の利益を得ているオーナーさんもいます。会社の新事業として1人の担当者をつけてスモールスタートで始めている法人のオーナーさんもいますね。

──「副業」としてできるところが、ハッピーカーズのユニークなところですね。

このビジネスは「懐が深い」商売なんです。手持ちの資金が50万円しかなくても、20万円、30万円で買い取れる中古車を扱えば、資金をショートさせずに利益を出すことができます。高いクルマは無理して買取りする必要はないんですよ。その判断も当然オーナー自身でできますので、資金力に応じていろいろなスタイルで事業ができるから、多彩な方が活躍できるんです。
それに、時間効率が良いのも、このビジネスの特徴ですね。クルマ1台を査定するのに、必要な時間は15分程度しかかかりません。ハッピーカーズのパッケージは自由度が高く、ある意味で「新しい働き方」の提案だと思っています。これからの時代を生きる方法の1つとして、お金も時間も自分で管理しながら、地元に密着してストレスなくビジネスを続けていく。そんな働き方を広めていきたいですね。

今も加盟希望者と直接お会いして、「地域にハッピーを届けられる方か」を自分の目で見極めている。

新佛社長インタビュー03

──運営コストが低いのもハッピーカーズの特徴です。加盟店が支払うのは月5万円の会費のみ。この仕組みで本部は儲かるのでしょうか…?

継続できない加盟店を1件でもつくりたくない。だから、固定費は極限まで減らしています。正直、加盟店が10件くらいの規模だと、赤字になるレベルですよ(笑)

──今は加盟店が50を超えているので、赤字にはなりませんね(笑)

そうですね。今ではだいぶハッピーカーズのブランド力も上がってきて、本部に直接問い合わせをしてくるお客様も増えてきました。加盟店にとって一番嬉しいサポートは、本部がお客様を紹介すること。本部から加盟店にお客様を紹介し、成約が決まったら一定のフィーを本部に支払ってもらう。加盟店に利益を提供しながら本部の収益も上がるような、Win-Winの新しい仕組みも導入し始めています。
今後、加盟店がさらに増えることで、全国各地のお客様を紹介できるようになり、本部の利益も増えると見込んでいます。そうなれば、より多くの資金を集客に回せるようになり、加盟店にも利益を提供できるようになる。そのような良いサイクルが回り始めるところまできました。

──事業のパッケージ化がスタートして3年が経ちます。加盟店の継続率はいかがですか?

初期に辞めてしまった方と個別の事情の方を除いて、ほぼ契約を継続していただいています。大半のオーナーさんが事業を軌道に乗せていますし、何よりも理念や事業スタイルに共感して「ハッピーカーズが好きだ」と言ってくれるオーナーさんが増えてきているのが嬉しいですね。

──すごく良好な関係なんですね。加盟店との関係づくりで大切にしていることはありますか?

強いて言えば、「加盟店を尊重する」ということでしょうか。ハッピーカーズの仕組みをどう活かすかはオーナーさんに任せていますし、逆に本部に足りないところがあればどんどん意見を言っていただいて構いません。そもそも、そういう資質と能力が感じられる方を選んでオーナーさんになっていただいているので、うまくいっているんだと思います。

──最後に、これから独立・開業しようと考えている方にアドバイスをお願いします。

1つ言えるのは、独立するなら自分がマネジメントできる領域で勝負したほうが良いということ。わからないことが多く、背伸びしないといけないビジネスはリスクが大きいのではないでしょうか。
また、フランチャイズや代理店に加盟することを考えているなら、説明会に行く前に事業のことを調べて自分なりに理解しておくべきですね。企業の採用試験に行くくらいの気持ちで参加したほうが良いと思います。お客様気分で来た方に、「ぜひオーナーを任せたい」と思う本部はありませんから。少なくともハッピーカーズの説明会に参加するときは、お互い人生の貴重な時間を有意義にするためにもきちんと資料を読んでから来ていただければと思います!

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新佛千治社長の「想い」をまとめると…

  • 中古車輸出業で失敗した経験から「リスクの少ないビジネス」として出張車買取り業に可能性を感じた
  • 「クルマの専門家」として地域の人々にハッピーを届ける存在でありたい
  • ストレスがなく自由度の高い、地域に根ざした「新しい働き方」を提案していきたい

取材に伺ったのは、鎌倉の七里ケ浜にあるハッピーカーズ本社。写真にあるように「海の目の前」という絶好のロケーションでした。取材当日、新佛社長は午前中に1件の査定を済ませ、お昼から1時間ほどサーフィンを楽しんだそうです。タンザニアを往来した行動的な経歴から、エネルギッシュで熱っぽい雰囲気を想像していましたが、実際にお会いして感じた人柄は穏やかで自然体。気さくにいろいろな話を聞かせてくれた姿から、率直で裏表のない人という印象を受けました。

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