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ミニストップのケンキュウ記事vol.06
インタビュー
インターンから独立し、4年目・35歳で2店舗目へ。新店オープン直前のオーナーに密着取材!

2017年12月15日、栃木県内にミニストップの新店舗「宇都宮大学陽東キャンパス店」がオープンしました。キャンパス内ということもあり、ミニストップの特徴であるイートインスペースは通常よりも大規模。「ここはカフェなの?」と思うような、くつろぎの空間が広がっています。
オーナーの仙波傑(せんば・たかし)さんは現在35歳。インターン独立契約社員制度によって2014年に開業し、その後3年で2店舗目へと踏み出しました。コンビニ業界は未経験だったという仙波さんは、どのようにして経営を拡大していったのでしょうか。オープン前日の12月14日、慌ただしく準備が進むキャンパス内でお話を聞いてきました。

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どうせやるなら、人と違うことをしたい

インタビュー01

──仙波さんはコンビニ未経験でオーナーを目指したと伺いました。

仙波:前職は書店員です。小売業や接客の経験はありましたが、コンビニについては完全に未経験でした。それで、店舗運営の基礎を学びながらオーナーを目指せるインターン独立契約社員制度に惹かれたんです。

──独立にあたって、なぜコンビニを選んだのでしょうか?

仙波:もともと「一国一城の主になりたい」という思いを強く持っていたのですが、個人で書店を構えるのは厳しいかも…と感じていました。さまざまな業界を検討して、コンビニは人々の生活を支え、地元である宇都宮にも貢献できる商売だと思うようになりました。

──コンビニは他にも大手各社がありますが、なぜミニストップに?

仙波:実は私が住んでいた地域にはミニストップが1店舗しかなくて、とてもレアな存在だったんです。コンビニとしてだけでなく、他ではやっていないソフトクリームを店舗で作って販売するなど、ファストフードも充実させている。 「どうせやるなら、人とは違うことをしたい」という思いもあって、ミニストップを選びました。

「全然ダメ」だと思ったファストフード作りをクリアするまで

インタビュー02

──インターン独立契約社員として入社後、どのように研修を受けたのでしょうか?

仙波:まずは2週間、千葉市稲毛区にある「稲毛トレーニングセンター」で、接客の基本やファストフード作りを学びました。本部が近隣のビジネスホテルを取ってくれていて、平日はみっちり勉強、週末は自宅に帰るというスケジュールで無理なく学べました。

──未経験からのファストフード作りはいかがでしたか?

仙波:もう全然、ダメでした(笑) ものすごく時間がかかりましたよ。トレーニングセンターの研修では、最初の1週間でソフトクリーム作りの試験があるんですが、前日まで「仙波さん、それじゃ合格できませんよ」と言われていました。猛練習して、何とかクリアすることができました。

──どんな風に猛練習を?

仙波:重さだったり、形だったりという規定が決まっているので、そのコツをつかむまでみっちりトレーナーの指導を受けて覚えました。最初は大変でしたが、ある程度仕組みが分かってくると「共通している部分も多いな」ということに気づくんですよね。例えば揚げ物にもさまざまな商品がありますが、揚げ時間などは共通している部分も多いんです。 手作りのおいしさを追求しつつ、オペレーションをできるだけ効率化しようとする意図が分かるようになって、どんどん身についていきました。

オーナーとして独り立ちするため、厳しい目で見られることも

談笑

──トレーニングセンターを巣立ってからは実際の店舗での研修が始まるかと思いますが、書店時代と比べてどのような違いを感じましたか?

仙波:私の場合は、オーナー1店舗目である宇都宮陽東店(宇都宮市)で2カ月間、店長として勤務しました。商品発注や接客など小売業の基本については書店員時代の経験を活かすことができましたが、「廃棄」にはとまどいましたね。「食品だとこんなにも早く廃棄しなければならないんだ…」と。書店の場合、本の入れ替えはあっても廃棄の期限はありません。そうしたコンビニならではのシビアな部分も感じました。

──店舗勤務では、本部からどのようなサポートを受けられるのでしょうか?

仙波:専属トレーナーが付いて、毎日の始まりと終わりに振り返りをしてもらいました。既存店なので、勤務時間中はベテランのスタッフさんも付いてくれています。安心して研修を進めていける環境でしたね。店長としてのミッションや業務を学ぶため、SA(ストア・アドバイザー)からもみっちり教わりました。

──「オーナーとして独り立ちできるかどうか」の判定は、やはり厳しいのでしょうか?

仙波:そうですね。本部の支えがあるとはいえ、1店舗の経営を丸ごと任せるわけですから、判定は甘くはないと思います。私の場合は「どれだけスタッフを巻き込んで仕事に取り組めているか」を特に厳しく見られていました。晴れてオーナーとなるための判定に合格し、宇都宮陽東店を引き継いで独立したのは入社5カ月目でした。

初の新店。ゼロからのスタートに、柔軟に対応していく

集合写真

──2店舗目となる「宇都宮大学陽東キャンパス店」(宇都宮市)がいよいよ明日オープンですね。4年目で2店舗というのは随分早いのではないでしょうか?

仙波:早いオーナーさんだと1年で2店舗目をオープンさせている人もいるので、自分はまだまだですね。実はこの宇都宮大学陽東キャンパス店は、1店舗目である「宇都宮陽東店」との距離が近く、オープンすれば大きな影響を受けると考えていました。だから「他の人に取られちゃダメだ、自分がやらないと」と思って手を挙げたんです(笑)

──まっさらな新店舗に対する不安はありませんでしたか?

仙波:もちろんありました。今日の段階でもまだまだ不安ですよ。初の新店だし、大学内という特殊な立地でレイアウトなども普通とは違う。これまでに経験したこともないケースもたくさん出てくると思います。そのためか、SAも2名体制で付いてくれています。

──既存店と新店の違いというのは?

仙波:既存店の場合はベテランのスタッフがいて、「教える」よりも「教わる」ことのほうが多かったように思います。しかし新店はゼロからのスタート。体制作りの過程はまったく違いますね。また、既存店はそれまでの営業実績があるので売り上げや商品トレンドもある程度予想がつきますが、新店ではそれが見えにくい。「どの時間帯に混雑するのか」「どんな商品が売れるか」を見極め、柔軟に対応していく必要があると思っています。宇都宮大学の別キャンパス内ですでにミニストップを運営されているオーナーさんがいて、相談に快く応じていただけだので、とても心強かったですね。

──そうしたオーナー同士の横のつながりも強いのですね。

仙波:良い意味で、ライバル意識はほとんどないと思います(笑) 「みんなで頑張っていこう」という気風がとても強いですね。ファストフードの食材が欠品してしまったときなどはすぐに貸したり、借りたり。そんな助け合いも日々行っているんです。

新店の経験を活かし、さらなる多店舗展開へ

店舗前

──仙波さんは、「ミニストップのオーナーの面白さ」は何だと思いますか?

仙波:一国一城の主なので、経営判断をするのは自分です。自分の上に誰かがいるわけではないので、決めることの責任が伴う。私の場合はそれがやりがいとなり、この仕事の面白さにもなっています。だからといってオーナーは孤独というわけでもなく、意思決定をサポートしてくれるSAが常に近くにいてくれます。

──SA、本部とも良い関係を築いているのですね。

仙波:今回の新店を担当してもらうSAは、かつて1店舗目でも一緒に仕事をしていたことがあるんです。私より年下ですが、「頼れる弟」という感じで、どんなこともフルオープンで話し合える仲ですね。互いに要望したいことをどんどん言い合えるので、とても仕事がしやすいです。

──新店を軌道に乗せた先にある将来の展望としては、どのように考えていますか?

仙波:さらに多店舗展開できるようにしていきたいと思っています。3店舗を経営できる規模になれば、法人化に踏み出して体制をより強化していきたいという展望も持っています。今回の新店での経験は、将来に必ず活きるはず。そうして事業を拡大しつつ、地元・宇都宮に貢献していきたいと考えています。

【フォトギャラリー】貴重な開店直前の様子を大公開!

  • 店舗

    宇都宮大学陽東キャンパスに新オープンするミニストップは、1店舗目の「宇都宮陽東店」に比べて敷地も店舗も大きいので予想できないことが多く、とにかくやってみるしかない、という気持ちですね。

  • オープン前店内

    オープン前ということで、看板や資材などはすべて店内。それでも余裕があるくらい大きな店舗です。床もピカピカで、さすが新店という感じですね。

  • オープン前棚

    棚の中はまだ空っぽ。冷蔵が必要な食品は開店前日の午後~夕方に運び込まれ、その陳列が開店前準備のクライマックス。店舗が大きく量がかなり多いこともあり、栃木エリアのSAが数名応援にかけつけてくれました。

  • オープン前イートインスペース

    学生たちの利用を見込み、他店舗と比べてもかなり大きいイートインスペースを用意。コンセントも完備し、学生たちの憩いの場になるよう工夫しています。たくさんの方の利用を期待したいですね。

  • 回転記念福袋

    新オープン名物、「開店記念福袋」。かなりの数を準備したので、当日どれだけ売れるのか楽しみです。

  • 半額ヨーグルト

    こちらも新オープン名物、半額のフローズンヨーグルト。新店オープン記念ということで多くの商品を値下げしていますが、半額になる商品の種類はわずか。注目度の高さを見込んで大量にならべています!

  • 冷凍食品

    開店前の最後の仕上げ、冷蔵食品が運び込まれてきました!SAにも集まっていただき、ここからが勝負です!

  • 全員で陳列

    大人数で一気に商品を並べていくので、まるで文化祭の前日のような雰囲気に。この一体感もミニストップの魅力だと感じますね。

  • 陳列

    もちろん私も率先して商品をならべます。明日からの成功を祈念しながらすばやく、きれいに並べることを心がけました。

  • 品出し完了

    冷蔵商品の品出し完了!ここまで多くの商品が一同にならんでいると壮観ですね。明日からオープンするんだという実感が沸いてきます。お手伝いいただいた方々にお礼を告げ、前日の作業はここまでです。

  • セレモニー

    いよいよオープン!朝早くから宇都宮大学の方にもセレモニーにご参加いただき、オーナーとしてスピーチを行いました。とても緊張しました(笑)

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ライター多田

この記事の担当ライター:多田慎介
フリーランス・ライター。1983年、石川県金沢市生まれ。大学中退後に求人広告代理店へアルバイト入社し、転職サイトなどを扱う法人営業や営業マネジャーを経験。編集プロダクション勤務を経て2015年よりフリー。働き方やキャリア形成、採用コンテンツ、マーケティング手法などをテーマに取材・執筆を重ねている。
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