1. 独立・開業・フランチャイズ情報TOP
  2. フランチャイズTOP
  3. コンビニ業界ケンキュウジョTOP
  4. ローソンTOP
  5. 開業3年目の現役オーナーが、独立時に家族を説得した言葉とは?
ローソンのケンキュウ記事vol.03
インタビュー
「会社員=安泰」という考えはもう古い!?開業3年目の現役オーナーが、独立時に家族を説得した言葉とは?

夫婦や親子での経営が基本のコンビニビジネス。「オーナーになりたい」と思っても、家族を説得しなくては前に進むことはできません。言わば、パートナーの理解を得ることは、コンビニ経営の最初の関門。独立を果たした現役オーナーは、実際にどんな言葉で家族を説得したのか。そのリアルなお話を、ローソン 前橋上泉町南店の長谷川崇オーナーに聞いてきました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

独立のきっかけは「将来への不安」…転職も含めてさまざまな進路を検討した結果、選んだローソンオーナー

profile

長谷川崇さん(ローソン 前橋上泉町南店オーナー)
クルマの整備士、パチコン店の店長、介護施設の運営会社での経理・労務などを経て2015年8月、ローソンの「FCオーナー・インターン(FOI)制度」を利用して33歳で独立。自身がオーナー、奥様が店長を務め、二人三脚で店舗を切り盛りしている。

インタビュー写真1

──長谷川さんは、2015年8月にローソンのオーナーになられたと伺いました。それまでは、どんな仕事をされていたのですか?

長谷川:クルマの整備士やパチンコ店の店長などを経験し、独立前は介護施設の運営会社で、経理・財務・労務など事務方の仕事をしていました。

──コンビニ業界の経験はなかったんですね。それがなぜ、コンビニエンスストアのオーナーになろうと思ったのでしょうか?

長谷川:一番大きな理由は、「将来に不安を感じた」ということです。介護施設で働いていて、このまま会社員を続けていて良いのかと不安になったのです。社会の高齢化が進む中、介護業界は現状を考えれば安定しているように感じるかもしれませんが、人材不足などの課題もあり、将来どうなるかわからないという不安がありました。もし20年後、自分が50歳を過ぎたときに会社が潰れて、外に放り出されたら自分はどうなってしまうんだろうか…。そうした将来への不安がきっかけとなって、若い内に行動を起こそうと考えました。
最初は独立だけでなく、より安定した企業への転職なども含め、いろいろな進路を検討しました。もちろん、コンビニ経営に限らず、さまざまな業種のビジネスを調べ、フランチャイズ以外での独立開業も選択肢としてありました。

──そこから最終的にはローソンのオーナーとして独立するわけですが、決め手は何だったのでしょうか?コンビニ経営を始めるにあたって、ローソン以外も考えましたか?

長谷川:ちょうど独立を検討し始めた頃、自宅近くの通勤路にある空き地でローソンのオーナー募集の立看板を目にしたのです。元々パチンコ店で接客業をやっていましたし、コンビニは自分が生活している中でもっとも身近な存在だったので、すんなりと始められるイメージがあって「ローソンのオーナーもありかな」と思うようになりました。
まずは資料を取り寄せ、説明会に参加。ローソンのオーナーとはどういうものか調べました。併せて、他のコンビニ各社のフランチャイズ制度についてもホームページなどで確認しましたが、ローソンほどピンと来るところがありませんでした。やはり、「FCオーナー・インターン(FOI)制度」を利用することで、加盟金が全額免除してもらえるのが大きかったですね。リスクはできる限り少ない方が良いですから。

心配する妻に伝えた、「人生のハンドルを自分で握りたい」という率直な想い

インタビュー写真2

──ローソンのオーナーになることに対して、ご自身の中で不安はなかったのでしょうか?ご家族のお考えはどうでしたか?

長谷川:自分自身は、前職で会社の経理・財務担当としてお金の管理をしていたので、コンビニ経営もその延長線上というイメージで、ほとんど不安はありませんでした。…が、やはり最初は妻に心配されました。当然と言えば当然なのですが、子どもが3人いて、当時は一番上の子が小学校の低学年、一番の下の子が3歳だったのです。オーナーになれば、妻には店長になってもらうことになるので、年中無休・24時間営業のコンビニを経営しながら、子育てを両立するのは難しいと思ったのでしょうね。

──オーナーになりたいと思っても、ご家族に反対されるというケースはよく耳にします。長谷川さんはどのように奥様を説得されたのですか?

長谷川:妻が感じていた「子育ての時間が取れるのか…」という不安については、仕事を任せられるスタッフが育てば解決できると思っていたので、その考えを率直に伝えました。そして、何よりも自分自身の「独立したい」という想いをわかってもらう努力をしました。このまま介護の会社で働いていても将来が不安なこと。仮に転職したとしても、転職先の会社がずっと存続するとは限らないこと。それよりも、コンビニのオーナーになって人生のハンドルを自分で握りたいという想いを正直に伝えました。会社で働いていても、独立しても、この先うまくいくかは誰にもわかりません。会社員は会社に何かあっても自分では何もできませんが、独立すれば自分でどうにかできます。この先ずっと安泰な仕事なんてない。だったら、独立したほうが良いのではないか。とにかくその想いを伝えて、最後は妻も理解し、納得してくれたのです。

──オープンされて約2年になりました。プライベートな時間やご家族との時間は取れているのでしょうか?また、店長をされている奥様は、現状をどう感じていらっしゃいますか?

長谷川:私自身、良いのか悪いのか、趣味というものを持っていないので、プライベートな時間を気にしたことは一切ないですね。仕事が趣味みたいなもので、これは会社員時代からずっと変わりません。
家族と過ごす時間については、会社員と違って時間の融通が利くので、子どもの授業参観など平日の学校行事には参加できています。クルーさん(スタッフ)の事情で、土日にお店に出ないといけないときもあるので、子どもたちには、まだ多少の我慢を強いている部分もありますが、オーナーになる前に心配していたほどではありません。できる限り時間を活用して、夕飯は子どもたちと一緒に食べるようにしています。間違いなく、会社員時代よりも、子どもと顔を合わせられる時間は増えました。
妻は店長として本当によく頑張ってくれています。妻がいなければ絶対に続けられないことですし、感謝の言葉しかありません。とても心配性なので、まだ不安に感じていることもあるようですが、私がポジティブ過ぎるので、夫婦でちょうど良いバランスなのかもしれません(笑)

ローソンのオーナーになったからには複数店舗を経営するMO(マネジメントオーナー)を目指したい

インタビュー写真3

──率直にこの2年を振り返って、どんな感想をお持ちですか?

長谷川: オーナーの仕事自体には非常にやりがいを感じています。特に、頑張った成果が数字になって表れるのが良いですね。丁寧な接客を心掛けることで常連のお客様が増え、着実に売上げが伸びています。人生のハンドルを自分で握っている充実感があります。また、お金をいただいているのに、「ありがとう」と感謝していただけるのもうれしいことです。先日も商品のお問い合わせがあったお客様に、お客様目線で丁寧に対応したところ、いたく感激され常連さんになっていただくことができました。おかげさまで、思っていた以上に経営も順調にきています。

──店舗運営が順調にいっているということで、やはり目指すのは複数店舗を経営するMO(マネジメントオーナー)ですか?

長谷川:そうですね。ローソンでは、事業経営者として本部とより強いパートナーシップを持てるMOという制度がありますので、オーナーになったからには目指したいですね。

──MOを目指す上で、一番の課題は何だとお考えですか?

長谷川:やはり、店舗を任せられる人財の育成ですね。こればかりは、一筋縄ではいきません。でも、うれしいことに、徐々にクルーさんが成長してきている手応えも感じています。今までは、私が帰ろうとすると、クルーさんたちが不安そうにしていたのが、最近では私が帰り支度をしていると、むしろうれしそうにしています(笑) 単に私が煙たいだけかもしれませんが、それでも仕事に自信を持ってきた証だと思っています。
5年で3店舗、10年で5店舗。独立当初に掲げた目標を達成できるように、まずは今の店舗を任せられる人財を育て、運営体制をしっかりと固めることが大切です。そして、できるだけ早く2店舗目にチャレンジしたいですね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ライター大塚

この記事の担当ライター:大塚立誌
ライターとして人材採用系の原稿制作で30年以上の実績を持つ。近年はマイナビの各種媒体を中心に活動。年間の取材企業数は、150社を超える。
PAGE TOP