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  5. 「ファミマ×ドラッグストア」一体型店舗を運営するオーナーを直撃取材!
ファミリーマートのケンキュウ記事vol.05
実態調査
「ファミマ×ドラッグストア」一体型店舗を運営するオーナーの、リアルな声を直撃取材!

ドラッグストア・書店・スーパーマーケットなど、さまざまな異業種とのユニークな一体型店舗を出店するファミリーマート。幅広いお客様のニーズに応える新たな魅力となっています。では、これら一体型店舗を運営するオーナーにとってどんなメリットがあるのか…。奈良県内で初のドラッグストア一体型店舗「ファミリーマート エムズドラッグ学園大和店」を運営する、株式会社奈良ドラッグ 専務取締役 牧 裕司さんと店長の鈴木健夫さん・マネージャーの細川 貴司さん・そしてこの店舗の立ち上げから関わっているスーパーバイザー(SV)の四條 亮介さんに話を聞きました。

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ドラッグストア単体の頃と比較して、月商150~160%UP!

集合写真

──2018年7月11日に奈良県で初めてのドラッグストア一体型店舗をオープンされました。約10ヶ月が経ちましたが、売上の推移などはいかがでしょうか?

牧:初年度の売上げ推移としては順調ですね。元々はドラッグストアだった店舗を全面改装し、「ファミリーマート エムズドラッグ学園大和店」としてオープン。ドラッグストア単体だった以前と比較すると、日販が150~160%アップ。それに比例して、月商も同様にアップしています。

──どういった経緯で、一体型店舗を運営しようと考えたのでしょうか?

牧:当社が一体型店舗を考えたのは、お客様の声からでした。奈良県内でも高齢化が進み、買い物弱者となる高齢者が増える中、ドラッグストア時代から商品の宅配サービスを行っていました。主には介護用紙おむつやトイレットペーパーといった、かさばる大きな商品がメインだったのですが、次第に飲料などの需要が増加。そして「お弁当や惣菜といった、食品もあればいいのに」という声を多く聞くようになったのです。初めは既存の取引先で食品の仕入れができないかと検討したのですが、なかなか難しかった。そこで、コンビニとの一体型店舗はどうかと考えたのが始まりです。

──なぜ、ファミリーマートを選んだのですか?

牧:運営の自由度が高く、私たちが思うような店舗づくりができると感じたからです。医薬品などは既存の取引先からの仕入れを継続でき、店舗づくりもドラッグストアの機能を残しつつ、コンビニの新たなニーズを取り込める。とても前向きな話ができたことが、一番の決め手でした。

慣れない業務に戸惑いながらも、ファミマの利便性と集客力で客層が広がり、来客数は2倍以上!

インタビュー写真

──コンビニとドラッグストアの一体型店舗をつくると聞いた時、社員のみなさんの反応はいかがでしたか?

鈴木:私は一体型店舗に賛成で、「やりたい」と手を挙げた1人です。新しいことへ挑戦することに、抵抗はありませんでした。

細川:私もやると決まったなら、やってやろうという気持ちが大きかったですね。それでも、オープン当初は本当に大変でした。オペレーションがまったく違うので、最初の1ヶ月のことは思い出せないくらいです(笑)

──業務の流れや内容にどのような変化がありましたか?

鈴木:日々の業務内容が大きく変わりました。商品の発注・納品処理・品出しは毎日ありますし、レジ対応もスピードが求められます。ドラッグストアの頃は、発注や納品処理は毎日ではありませんでしたし、弁当などの期限チェックなどもありません。お客様への対応よりも、そういったオペレーションに時間を使うことが増えましたね。

牧:慣れない業務に四苦八苦しながら、シフトの調整には苦労しました。特に当店の場合は医薬品の販売がありますので、資格を持つ登録販売者が必ず1人は勤務しなくてはいけません。オープンから、本当に現場の従業員が頑張ってくれました。そして、欠かせないのが本部の存在です。

四條:私自身、一体型店舗の立ち上げは初めてで、右も左も分からない状態でした。本部と連携を取りながら、何とかオープンすることができましたね。大変なことも多かったですが、嬉しい変化もありました。お客様の層が確実に広がったことです。以前は高齢者が多かったそうですが、現在は小さな子どもさんから高齢の方まで、地域の皆さんが来店してくださっています。

牧:これは大きな変化でしたね。朝は近所のおじいちゃんやおばあちゃん、送迎後のママ、昼はサラリーマンや学生…といったように、すべての世代が利用してくださっています。来客数は2倍以上になりました。これは、「地域の生活基幹産業」を目指すという、私たちの理念にも通じています。一体型店舗に踏み切って得られた成果のひとつです。

鈴木:個人的なことで言うと、スキルアップにつながっています。常に売り場の鮮度を保つため新商品を定期的に並べ、お客様の来店動機につなげるなど、業種によってここまで違うのかと勉強になりますね。

ドラッグストアとして既存の機能を残すことで、私たち「奈良ドラッグ」が目指す店づくりができた

店内の様子

──奈良ドラッグさんが考える、一体型店舗だからこそ提供できるサービスとはどんなサービスでしょうか?

牧:私たちが目指すのは、地域に根差した店づくりです。これは、18年前にドラッグストアをオープンした時から変わっていません。たとえば具合が悪くなった時や、日々の健康相談を気軽にできる場所を目指しています。改装の際にはイートインスペースを広くとり、イベントやセミナーができる多目的スペースを設けました。コンビニの利便性や集客力を活かすことで、より地域に根差した店として存在感を発揮できると考えています。

細川:今後やっていきたいのは、お弁当を購入してくださったお客様に健康補助ドリンクや、サプリのサンプルをお渡しするなど、ドラッグストアだからできるサービスの提供です。食事の栄養バランスを整える提案など、地域の方々の健康にも貢献していきたいですね。

鈴木:そのためにも、お客様と関わる時間をもっと増やしていきたいです。来客数が増えたこともあり、症状を聞いて薬の販売をする時間が減ったように思います。忙しくしているので、話しかけにくいと感じている方もいらっしゃるようです。

四條:オープンして10ヶ月、正直まだまだ課題はあります。一体型店舗の強みを活かしきれていないところも多いですが、2年目に向けて一緒に模索しているところです。ドラッグストアとコンビニのメリットを掛け合わせることで、大きな差別化になることは間違いありません。

──なるほど、異業種ではありますが、どちらも生活に欠かせないサービス。掛け合わさることで、よりお客様のニーズに応えることができ、それが集客や売り上げにつながっていくのですね。最後に、一体型店舗を運営する魅力について教えてください。

牧:ドラッグストアに限って言うと、私たちが目指す「地域社会の美しく・健康で豊かな暮らし」への貢献と、コンビニの「食」はとても親和性が高いと感じています。さらにファミリーマートの利便性と集客力を活かすことで、間口を広げることができました。ドラッグストアとコンビニ、まったく違うビジネスで戸惑いもあるかもしれませんが、異業種・異文化が掛け合わさることで、何倍も付加価値を高めることができるのではないでしょうか。また、ファミリーマートは自由度が高いのも、加盟店としては大きな魅力です。既存の機能を残しながら、コンビニという新しい市場を得られることで、新たな挑戦ができ成長につなげることができました。今後も一体型店舗ならではの可能性を追求していきたいと思っています。

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内山真紀

この記事の担当ライター:内山真紀
編集・ライター。雑誌媒体の編集を経てフリーランスへ転身。現在は求人広告をはじめ、さまざまな媒体で取材・執筆を手掛ける。
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