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注目の開業立地
注目の古書店エリア、荻窪。次に開業を狙うなら高円寺・赤羽・厚木のディープ街!

「古書の街」としては、110店舗もの古書店が集積する神保町が有名だが、近年、古書店の激戦区と化しているのが、荻窪・西荻窪エリア。古書店業界にも変化があり、昔ながらの素朴な店構えの老舗古書店だけでなく、「ニューウェーブ古書店」と呼ばれるスタイリッシュな佇まいの店が注目を集め、にわかに盛り上がりを見せる。そこで、読書好きなら一度は憧れる「古書店主」への道を激戦区から学んでみよう。

JR中央線 荻窪〜西荻窪駅
専門店やカフェ併設など、ニューウェーブ古書店が集う

スマートフォンの普及などによって、「出版不況」「活字離れ」といった言葉が囁かれている昨今。しかし古書市場は、873億円の市場規模(2013年・ブックオフ決算資料)を誇っており、古書ネット通販「紫式部」が1998年から始めた「古本屋開業講座」には、参加者が現在も後を絶たないことから、独立として注目の業界だと言える。

「古書の街」としては、110店舗もの老舗古書店が集まる神保町が有名だが、近年は荻窪・西荻窪エリアも激戦区に。商圏データ「マケプラ」によると、JR中央線・総武線の荻窪駅半径2km以内には、25店舗もの古書店が集積しており、絵本を専門にした「にわとり文庫」や、古書も扱うブックカフェ「6次元」などこだわりの店が営業中。さらに、駅周辺の古書店を巡るなど、本に関連したイベント『西荻ブックマーク』もほぼ毎月開催されている。いったい、なぜ荻窪エリアで古書店が盛り上がりを見せているのか? そして、次なる古書店の激戦区はどこになるのか。「マケプラ」データで調査した結果、3つの類似駅が浮上した。

【1】JR中央線 高円寺駅
東京を代表するカルチャーの街は、すでに古書店の激戦区

「中央線カルチャー」という言葉があるように、サブカルチャーの発信拠点でもある中央線エリア。バンドマン、演劇人、アーティストなど、夢を抱えて上京する若者が、最初に住み始めるのがこの一帯なのだ。そんな中央線エリアでも、駅の半径0.5km以内に12店舗の古着店が集積し、ライブハウスも密集する中心地が「高円寺」だ。

店舗数としては、駅から0.5kmに6店舗、駅から2kmに27店舗が集まる激戦区。老舗古書店とともに、新古書店系の「ドラマ」、そしてサブカル系古書店の「アニマル洋子」「十五時の犬」などが立ち並ぶほか、ニューウェーブ系では古本×バーの「コクテイル書房」「Amleteron」などがある。神保町のように、ある通り沿いに集まっているわけではなく、街全体に点在していることから、近所の本好きたちが散策ついでに本を買い求める人が多いのも高円寺の特徴だろう。

西荻窪の古書店「音羽館」店主の廣瀬洋一氏の著書『西荻窪の古本屋さん』によれば、競合や閉店する店舗が多いながらも、いろいろなアドバイスをしてくれる人が数多くいる中央線沿線は「可能性のある場所」だという。先輩たちの話を聞き、街と調和した古書店を作るなら、高円寺をはじめとする中央線沿線にはまだまだ希望がありそうだ。

【2】JR埼京線 赤羽駅
ディープな「せんべろ」の街、赤羽駅は古書店とリンクする

古書店だけでなく、駅から0.5km以内に37店舗の居酒屋が集まる荻窪エリアは、新宿・渋谷などのターミナル駅よりも安く、こだわりの味に出会えることから、酔っぱらいにとっても魅力的な街となっている。そんな荻窪と同様に、酔客を引き寄せるディープな街が、埼京線・京浜東北線・湘南新宿ラインなどが乗り入れる東京の北の玄関口「赤羽駅」だ。

「赤羽一番街商店街」「OK横丁」など、駅から0.5km以内に70店舗もの居酒屋が集積する赤羽は、のんべえにはたまらない昭和の佇まいを残す「せんべろ」(1,000円でべろべろに酔える格安居酒屋)の街。また、山田孝之主演でドラマ化もされたマンガ『東京都北区赤羽』にも描かれているように、普通の街にはない独特の魅力を持っている。しかも、駅周辺に古書店はわずか3店舗しかない。ディープな街で個性派古書店を目指すならピッタリの条件だ。

一方、ベッドタウンとして開発が進む赤羽周辺には、大規模な団地も多く、駅から0.5km以内の住人の数は1万4,436人。さらに、1962年に建設された総戸数3,373戸の「赤羽台団地」が「ヌーヴェル赤羽台」へと建て替えられることから、今後、新たな住人の増加も期待できるため、これからの発展が見込める街なのだ。

住宅街に住むファミリー層、大学で学ぶ学生、そしてディープなのんべえたち……と、赤羽に集う古書店の潜在顧客は今後も右肩上がりに増えていきそうだ。

【3】小田急線 本厚木駅
ネット販売との複合なら郊外の開業も夢じゃない

いまや、リアル店舗だけでなくネット上にも販路が広がっている古書店。地価の高い都心部ではなく、郊外エリアで経費をおさえ、ネットとリアル店舗の複合古書店を目指すという経営方法も一般的になっている。

小田急線の「本厚木」は、1日の乗降人数14万3,663人と、小田急70駅中第6位の乗降客数を誇っている。ファミリー層が多いこと、厚木市内に東京農業大学や神奈川工科大学、東京工芸大学といった6つの大学や専門学校が軒を連ねる学生街であることなどは、古書店開設にとって大きなメリット。駅から0.5km圏内には、わずか1店舗しか古本屋が存在しないのも新規出店には魅力的な要因だ。

ただし、郊外に位置する厚木でライバルとなるのが郊外型の「新古書店」。厚木市内にはブックオフが3店舗、ゲオが1店舗営業しており「格安」を武器に戦うのは難しい。また、2駅隣りの海老名には、TSUTAYA図書館としてリニューアルされた「海老名市立中央図書館」がオープンし、平日来館者の平均は約3,000人と改装前の約3倍にまで拡大していることも不安要因だ。個人経営の店が資金力のある新古書店や行政サービスに正面から立ち向かうのは至難の業。個人経営ならではの気の利いたコンセプトや、親しみのある接客などで差別化を図っていくことが求められるだろう。

利便性が求められる時代を勝ち抜くには、独自の世界観を確立すべし

いまや、Amazonを使えば、探す手間なくワンクリックで古書を購入することができる。そんななか、あえて古書店を開業する際に、もっとも重要となるのが独自の品揃えだろう。「あの店に行けば何か発見があるかもしれない」「この世界観が好き」といった個性を打ち出すことで、まずはコアな利用客が足を運んでくれる。サブカル、アート、文芸などさまざまなジャンルのなかから、最適なコンセプトと世界観を選びぬき、唯一無二の古書店を目指していこう。

※データ:商圏データ「マケプラ」調べ(2017年7月現在)

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