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先輩開業インタビュー

子どもたちの居場所を作りたい!キッチンカーで独立・開業した夢を追うお好み焼き店

オフィス街などで見かけることの増えたキッチンカー。不動産を借りて店舗を構えるよりも少ない資金で事業を始められるため、飲食業界で独立・開業にチャレンジする人から人気を集めています。
安藤亮太さんは、2018年末にキッチンカーでお好み焼き店「Sunny Side Kitchen」を夫婦で開業。本場大阪の味を思わせるお好み焼きを都内や地元埼玉を中心に提供しています。キッチンカーでの開業とはどのようなものなのか、またキッチンカーで開業した理由は何かなど、気になるキッチンカーでの開業事情をうかがいました。

稼働時間も売上も日によって大きく差が出るキッチンカーの営業

お好み焼き店「Sunny Side Kitchen」のキッチンカーの写真 ――キッチンカーというとランチタイムに活躍しているイメージがありますが、1日の稼働時間はどのくらいなのですか?

オフィス街に出店しているのはほぼランチタイムですが、場所を変えて夜にオープンすることもあるので1日の稼働時間は日によって全然違います。ランチだけの日は準備も含めて3〜4時間程度ですし、イベントに出店するような日は本当に1日中稼働することになります。そのため、売上も日によって大きく差が出ます。Sunny Side Kitchenではお好み焼きを6〜7種類、700円〜850円ほどで提供しているのですが、少ない日は50食売れるか売れないか、忙しいときは100食以上売れることもあります。

売れ行きは稼働時間だけではなく、環境によって左右されやすいんですよ。雨の日は外を出歩く人が少なくなるので売れにくくなることもあれば、アーケードの下に出店できた場合はかえって売上は多くなる。なので、そのときどきの状況をみて仕込みの量を変更しています。

――開業をしてから1年が過ぎましたが、売上は伸びてきていますか?

段々と増えているというよりも、月々のイベントの有無によって売上は左右されているという印象です。イベントが多い夏の時期は売上が増えますが、冬場はイベントが少なく出店の回数そのものが減るんです。7月は週末もフル稼働でしたが、2月はお休みが多くなってしまいました。東京ではお好み焼きをランチに食べるという習慣があまりありませんから、売上を伸ばしていくにはお好み焼き文化にもっと興味を持っていただけるよう努力しなければなりません。

――メニューについて、工夫している点はありますか?

オフィス街などでは同じところに何度も出店することになるので、飽きられないよう3週間ごとに新しいメニューを出すようにしています。今出している新メニューは明太もちチーズ。どのメニューを残すかはお客様に投票で決めてもらうこともありますよ。

お好み焼きは美味しい焼き立てのものを出すことにこだわっています。オフィス街のランチタイムはご注文いただく前に焼きはじめてもすぐに捌けてしまいますが、マルシェなどのイベントではご注文いただいてから焼き始めます。5分から10分程度お時間を頂戴してしまうのですが、やっぱり美味しいお好み焼きを召し上がっていただきたいですから。

お好み焼きを焼きながら駄菓子を売る。昔ながらの子どもの居場所を作ることが夢

お好み焼きのキッチンカーで独立・開業したきっかけを語る「Sunny Side Kitchen」安藤亮太さんの写真 ――なぜ独立・開業をすることにしたのでしょうか。

僕の夢は、子どもたちの居場所になるお好み焼き屋さんを開くこと。なので、ゆくゆくは実店舗を持ちたいと思っているんです。僕たちの小さい頃には、街の駄菓子屋の中にお好み焼きを焼く小さな鉄板のある店舗がありました。近所の子どもたちが自由で楽しく安全な時間を過ごせる場所は今や貴重です。いずれ昔ながらの地域に根付いたお好み焼き屋兼駄菓子屋を開くために、まずは最初の一歩としてキッチンカーで挑戦してみることにしました。

――子どもの居場所を作りたいと思ったのにはきっかけがあるのですか?

僕も妻ももともとは福祉の勉強をしていて児童関係の仕事に就いていたんです。妻は保育士、僕は学童保育などを運営するNPOで働いていました。区からの委託される形で仕事をしていたのですが、公共事業はどうしても身動きが取りにくい面があって……。「もっとこうしたい」という思いがあってもなかなか自由にはできない。それなら自分で子どもたちの居場所を作れるようにすればいいんだと思い、独立することにしたんです。自分の子どもが生まれたことも大きなきっかけになりました。

そのころから明るい時間は子どもたちが自由に集まれて、夜は美味しいお好み焼きを食べられる場所作りを思い描いていました。

――なぜ実店舗を持つ前にキッチンカーで開業することにしたのでしょう?

実店舗を持つ前にキッチンカーでの展開を考えたのは、開店資金が低く抑えられることと、経験として一度やってみたかったからです。開店にかかった資金は自動車代と内装工事代で400万円ほどですね。

本場大阪の味を継ぐ店で修業。スキルを備えて開業するも場所探しに難航する

キッチンカーでお好み焼きを焼く「Sunny Side Kitchen」安藤亮太さん夫婦の写真 ――お好み焼き屋としてのスキルはどこで身に付けたのですか?

東京駅のそばにある「きじ」という店で修業しました。大阪の店で修業をした社長が独立して東京に店を出したんです。数あるお好み焼き屋の中でも「きじ」で修業することにしたのは、行列に並んででも食べたくなるお好み焼きだったから。実は妻はお好み焼きが苦手だったのですが初めて食べた本場の味に「お好み焼きのイメージが変わった」と言ったことも決め手になりました。

お好み焼き屋を開くことは夫婦二人の夢でしたが、まだ生まれて間もない子どもがいたため修業には僕が一人で行くことになりました。「きじ」にはいずれ独立したいことを伝えたうえで修業を受け入れてもらいました。修業の期間は3年間。通常、独立できる腕前になるにはもう少しかかるようなのですが、タイミングがよく早めに「焼き手」の経験をさせてもらえたので、その分早く独立することができました。最後は快く送り出してもらい、とても感謝しています。

――スキルを持ち、キッチンカーを整えて開店したわけですが、開店後すぐに営業は軌道に乗ったのですか?

最初は何より出店場所を探すことに苦労しました。イチから出店できそうな場所を探したり、知人の駐車場を借りてみたりしましたが、実績のないところにキッチンカーを出すことは集客も周囲への気遣いも大変。そこで他のキッチンカーが出店している場所をネットで調べ、土地の管理会社に連絡をしたのですがそれでもなかなか出店場所が広がりませんでした。

そんなときにTLUNCH(トランチ)というサービスを見つけて利用することにしたんです。TLUNCHにはさまざまなキッチンカーが登録していて、店側の希望や他のキッチンカーとバランスを見て、適切な出店場所を割り振ってくれます。管理会社との交渉が不要になったので営業に集中できるようになり、平日のランチは予定が埋まるようになりました。ここで開催される交流会もありがたい情報源になりましたね。横のつながりができ、「○○に出店するといいよ」といったアドバイスをもらえるようになりました。同業者はライバルというよりも仲間。一緒に頑張っている雰囲気です。週末は商工会に入ることで予定が埋まるようになりました。地域のイベントなどに呼んでもらうことができるようになり、稼働回数は増えていきました。

ブレずに目標を持ち続けることが大事

今後の目標について語る「Sunny Side Kitchen」安藤亮太さんの写真 ――キッチンカーはいつまで続け、いつごろから実店舗の準備に取り掛かる予定ですか?

実はあまり明確には決めていないんです。キッチンカーをダラダラと続けるつもりはありませんが、いつか「今だ」というタイミングが訪れると思っていて。もちろん、開店のために資金は貯めています。行き当たりばったりかもしれませんが、「子どもたちの居場所になる店を作りたい」というスタンスさえ大事にしていれば、タイミングを待っていてもブレることはないのかなと思っています。ただ、場所は地元の川口市にしたいと考えています。

理想は小さなお子さんからご高齢の方まで気軽に立ち寄れるような店を作ること。地域の人たちと一緒に街を見守るお手伝いができればと思っています。

――最後に独立・開業を考えている方へのメッセージをお願いします。

開業は目的を持って芯をぶらさずに続けることが大事だと思います。いろいろな事業や形態に手を出したとしても、芯を持っていればちゃんと進んでいける。やりたいことを明確にしっかり持ったまま突き進んでほしいと思います。

Sunny Side Kitchen

※開店場所・日時はSNSより確認できます

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