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ミニストップのケンキュウ記事vol.03
実態調査
もはやコンビニではなくファストフード店!?ヒット商品を続々と生み出すミニストップ商品開発部門を直撃!

「コンボストア」としての独自の立ち位置を確立し、ソフトクリームやハロハロ、ホットスナックといった人気商品を提供するミニストップ。シーズンごとに魅力的な新商品が登場することでも知られています。ミニストップはどのようにして話題を呼ぶ商品開発を行っているのか。第一商品本部 インストア商品開発部の中間美奈子部長にお話を聞いてきました。

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「できたてのおいしさ」を届けることを大切に

商品01

──定番のソフトクリームだけでなく、ハロハロやパフェなど、スイーツ好きの心をくすぐる商品がどんどん登場していますね。ミニストップがこれだけの多彩な商品を展開できるのはどうしてですか?

中間:いちばんの要因は、「お店に専門的な厨房施設を持っている」ことです。ミニストップではソフトクリームを作るフリーザーなどの専用設備を備えていて、さまざまな調理ができるようになっています。この環境があるので、特にスイーツの商品開発のバリエーションを増やしていくことができるんです。

──コンビニというと「できあがった商品を販売する」というイメージがありますが、ミニストップの場合は店舗で調理することに重きを置いているのですね。

中間:はい。そもそもの考え方として、「できたてのおいしさ」を重視して商品を展開してきました。お客さまにとっては、やっぱりおいしいことが何よりの価値だと思うんです。一方で、最近では人手不足傾向が続いています。店舗では外国人スタッフも増えてきている。できる限り効率性も追求して、時代の流れに合わせてオペレーションを簡単にすることも大切だと考えています。おいしいのは当たり前で、それをいかに簡単に作れるようにするか、ということですね。
たとえば、昔はソフトクリームを作る際に手で巻いていましたが、今は機械が巻いてくれます。一方で他社ではできない「揚げたてポテト」については、店舗でリフライする手間は一切変わっていません。カリッと揚がり、中はほくほくしたポテト。これがお客さまに支持されているんです。
効率性を考えて簡単にしていくものと、優位性を保つために手間をかけ続けるもの。そのバランスを考えて商品開発をしていくことがこれからの課題だと思っています。

「構想から一般販売まで1年半」は当たり前

インタビュー

──商品アイデアはどのようにして生まれるのでしょうか?

中間:まずは市場でどのようなものが流行っているのか、現場を見て調査します。対象はコンビニだけではなく、「行列ができるかき氷屋さん」とか、面白い店舗があれば必ず見に行くようにしていますね。地道にそうした現場を見て、トレンドを追いかけていくんです。

──実際に商品化されるまでにはどれくらいの期間を経ているのですか?

中間:たとえばハロハロの場合だと、アイデアの構想と実験販売を経て、一般販売までは1年から1年半くらいかかります。ハロハロは夏の商品なので、実験販売は前年シーズンのうちに実施しなければいけません。「今年は売れたけど、来年も売れるだろうか」ということを考える必要があるんです。ここは難しくもあり、商品開発の面白みを感じる部分でもあります。
ただ、販売数ばかり気にしていると斬新なアイデアが出せなくなります。幸いなことにミニストップにはロングセラー商品がいくつもあるので、商品開発としてはある程度、冒険もできる環境なんです。

──最近ではインスタグラムなどのSNSで拡散され、新商品が話題となるケースもあると思うのですが、「SNSウケ」するような見た目も重視しているのですか?

中間:実際のところ、見た目が派手だからSNSウケするということでもないんです。もちろん「見て楽しめる」というのは大切な要素なんですが、それがインスタグラムなどで拡散されるかどうかはあくまで結果論。実際に食べてみておいしくないものは、そもそも友だちにシェアしづらいですよね。なので、大切なのはやはり「おいしいこと」だと思っています。そうした意味ではSNSに振り回されないようにしています。

「作っていて楽しい」と感じられる商品を生み出していきたい

商品02

──商品開発部門がフランチャイズオーナーと関わる機会はありますか?

中間:年に2回開催される勉強会は、新商品を紹介したり、商品に対するご意見をいただいたりするための貴重な場となっています。
オーナーさまは商品のおいしさはもちろん、オペレーションや収益性などさまざまな観点を気にしていると思いますが、何よりも重視されるのは「お客さまの反応」です。そこは商品開発も一緒なので、オーナーさまとの会話で大事な観点を教えていただくことも多々あります。

──中間さんから見て、「コンビニ経営」という観点でミニストップのいちばんの強みだと思う点はどんなところでしょう?

中間:ソフトクリームを扱っているのはミニストップだけなんです。これをベースに利益を出せるのは大きな強みだと思います。
私は直営店店長やストアアドバイザーなどを経て商品開発に携わっているのですが、ミニストップに最初に関わったのは学生時代のアルバイトでした。店内調理のメニューが豊富で、「ここはファストフード店か?」と思いましたね(笑) でも今では、それがミニストップの強みなのだと思うんです。コンビニというビジネスモデルでとらえるのではなく、むしろ「ファストフード店なのに一般商品も売れる」と考えたほうがしっくり来るのかもしれません。独自のおいしさでリピーターを惹きつけられるのがミニストップの良さだと思います。

──商品開発部門としての今後の展望もぜひ教えてください。

中間:お客さまに喜んでもらえる商品、売れる商品を作り続けていくということに尽きます。同時に、オーナーさまや店舗スタッフの方々が「作っていて楽しい」「自信を持っておすすめできる」と感じられるような商品を生み出していきたいですね。ソフトクリームやハロハロ、ポテトなどの定番アイテムを強化していくことはもちろん、「ミニストップがまた面白いものを出したな!」と感じてもらえる商品もどんどん送り出していきたいと思います。

──ちなみに今のイチオシ商品は何ですか?

中間:季節のオススメは、フルーツパフェシリーズの新商品「雪梨パフェ」です。梨は果物としての人気がとても高い定番品ですが、冷凍すると、あの独特の食感が失われてしまうという課題がありました。それをある発想で乗り越え、今年ようやく発売できるようになったんです。梨のみずみずしさを感じられるデザートなので、ぜひお試しください!

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ライター多田

この記事の担当ライター:多田慎介
フリーランス・ライター。1983年、石川県金沢市生まれ。大学中退後に求人広告代理店へアルバイト入社し、転職サイトなどを扱う法人営業や営業マネジャーを経験。編集プロダクション勤務を経て2015年よりフリー。働き方やキャリア形成、採用コンテンツ、マーケティング手法などをテーマに取材・執筆を重ねている。
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