1. 独立・開業・フランチャイズ情報TOP
  2. フランチャイズTOP
  3. マイナビ独立フランチャイズマガジン
  4. フランチャイズ研究
  5. フランチャイズのキッチンカーを始める方法|費用や成功のコツなど開業に必要な基礎を解説
公開日:2022/3/22
フランチャイズ研究

フランチャイズのキッチンカーを始める方法|費用や成功のコツなど開業に必要な基礎を解説

近年、オフィス街や公園など街中で「キッチンカー」を見かける機会が増えました。特にコロナ禍においてはテイクアウト需要が高まり、住宅街や大型マンションの近くに出店しているキッチンカーも多くなっています。

そんな、注目のキッチンカーにも「フランチャイズ」があるのをご存じでしょうか? 店舗型に比べて低コストで始められるキッチンカーは、気軽に始められるビジネスとして人気が高まっています。さらにフランチャイズなら、様々なサポートを得て開業・事業運営をすることができ、飲食業界の経験がないという方であっても安心して始められる仕組みがあります。

コストをおさえて憧れのお店をオープンしたいという方は、ぜひ参考にしてください。

<INDEX>

キッチンカーとは?

“食品の調理設備を備えた車両”のことをいいます。車内に設備を設けて、その場で調理し、できたての味を届ける移動販売の業態の一つです。その活躍の場は野外イベントの出店からオフィス街のランチタイムまで多種多様。コロナ禍で密を避ける観点からも市場は拡大しています。

キッチンカーのフランチャイズ経営、出店場所や特徴は?

フランチャイズのキッチンカーでは、調理済みの食材を盛りつけるだけなど、簡単な調理でできるメニューを用意している本部が多いので、調理に自信がないという人でも安心です。また、商品開発は本部が行い、話題のメニューや人気商品をいち早く導入できるのも魅力。

そんなキッチンカーにとって、出店場所の確保は生命線。多くのフランチャイズ本部では出店場所の紹介サポートも行っているので、こうした心強い支援を利用しつつ、
自身でも「Web検索で調べて探す」「仲介サイトや仲介業者を利用する」「地域の商工会議所や観光協会・公園管理事務所等に問い合わせる」など、有利・魅力的な出店場所の確保のため、工夫を重ねることが収益拡大への近道です。

では、一般的にキッチンカーの出店場所には、どんなところがあり、どんな特徴があるのでしょうか。

①イベント開催場所

フリーマーケットや野外フェスなど、イベント開催場所は大きな集客を見込めます。特に近年人気の高いフードフェスのような、“食べる”ことを目的としたお客が来場するイベントは、より一層の売上が期待できます。

②オフィス街

オフィス街で働く会社員がメインターゲットです。定食屋など飲食店が少ないオフィス街では特に需要が高く、ランチタイムの時間帯のみでも、ある程度の売上げが見込める傾向があります。

③ショッピングモールや大型スーパー、各種商業施設など

スーパーだけでなくパチンコ店や大型書店などでの出店もあります。郊外でもそれなりの需要が期待できるのが魅力です。ただし、テナントに入っている飲食店との競合は避けたいところ。似たようなジャンルの飲食店が入っていないか、事前にリサーチしておきましょう。

④観光施設や公園など

行政管理の施設では出店許可がおりにくく、施設の入り口のみでの営業など、場所を制約されることもありますが、出店できれば大きな集客を見込める場所です。

⑤大学

学祭といった行事やイベントなど、人が集まる時には集客が期待できます。また、大学はターゲット層を若者に絞ることで、対象商品を厳選しやすいのも魅力です。さらに、イベント時以外にも、低価格で学生食堂や売店にない商品を扱えば、人気店となることができます。

⑥住宅展示場など、専門的な販売場所

住宅展示場やカーディーラーなどが開催する、顧客向けのイベントに出店できる場合もあります。イベント開催者がハガキやダイレクトメールなどで、事前に顧客を集めていることが多く集客を見込めます。

※キッチンカーの出店には出店料が必要な場合があるので、事前に確認しておきましょう。

フランチャイズ経営のキッチンカーで扱う主なメニュー・ジャンル

キッチンカーで扱うメニューについても抑えておきましょう。キッチンカーを代表する人気メニューを紹介しながら、その特徴を解説していきます。

【クレープ】

多くの人が一度は目にしたことがある、キッチンカーの定番スイーツです。スイーツ系だけでなく、ツナやハンバーグなど食事系も展開すれば、時間を問わず販売が可能。何より子どもから大人まで、幅広い層から人気なのが魅力です。
さらに、粉モノ系は食材原価を抑えることができるだけでなく、クレープは販売価格が500円前後と安定しているため、値崩れの心配が少ないのもメリットです。

【からあげ】

クレープとならんで根強い人気を誇るのが「からあげ」です。イベント会場では必ず複数店舗が出店しているくらい、キッチンカーでは人気のメニュー。ランチはもちろん、おやつやおつまみなどとしても購入され、こちらもクレープ同様、幅広い世代から人気です。
イベント時は多めに仕込んでおけば回転率をあげて販売できますし、単品売りだけでなく、お弁当や丼などひと手間加えることで、客単価をあげられるのも魅力です。

【焼きたてピザ】

ピザ窯を積んで、「焼きたてピザ」を提供するキッチンカーも人気です。目の前で生地を広げる職人技や、ピザ窯でその場で焼き上げるライブ感が魅力で、見た目のインパクトから行列ができることもしばしば。定番のマルゲリータをはじめ、具材を変えてオリジナリティを出せば、お客を飽きさせることもありません。
比較的食材原価が低く、販売単価が高いのが魅力ですが、ピザ窯をキッチンカーに装備するための、初期費用がかかるデメリットがあります。

【カレー】

ランチ出店で見かけることが多い「カレー」。近年では定番のカレーライス以外にも、本格スパイスカレーなどバラエティ豊かなキッチンカーが出店しています。一般的に仕込みを済ませ、キッチンカーの中では盛りつけるだけというオペレーションのシンプルさも、人気の理由のひとつと考えられます。ただし、カレーの仕込み場所の確保が必須になります。

【焼き鳥】

平日でもよく売れるメニューにしたいなら、「焼き鳥」は候補に入れておくといいでしょう。スーパーで出店している焼き鳥のキッチンカーを見ると、時間帯によっては行列ができていたりします。しかも、焼き鳥は1本だけ購入していくお客はほとんどいません。複数本の購入が見込まれるので、客単価も上がりやすい特徴があります。
また、材料を変更すれば「牛串」や「豚串」など、幅広いメニュー展開ができます。イベント出店時とスーパーなど通常出店時とで、ターゲットに合わせたメニューを提供することが可能です。
そのほか、ハンバーガーや焼きそばなど、キッチンカーで扱えるメニューのジャンルはいろいろあります。どんな場所でどういったターゲットに販売するのかなど、イメージしながらフランチャイズ本部を選びましょう。

キッチンカーのフランチャイズ経営における種類

キッチンカーも一般的なフランチャイズと同じように、チェーンを運営する本部との間で加盟契約を結びます。
その際に、加盟金・研修費などの初期費用が必要だったり、開業後の売上に対して一定割合、あるいは定額のロイヤリティを設定したりする本部もあります。なかには加盟金・ロイヤリティなどは必要とせず、キッチンカーの製作費や諸費用のみで済む本部もあるなど、契約条件はさまざま。また、フランチャイズ本部によって、メニュー開発や仕入れの支援に注力している本部もあれば、出店場所の紹介が手厚い本部もあるなど、そのサポート内容も千差万別で、自分に合った本部を見つけることが成功への第一歩です。

ここからは、フランチャイズ本部を選ぶうえでポイントにしたい、フランチャイズ経営についてを解説します

キッチンカーの準備およびその費用について

キッチンカーの費用は、一般的に開業準備時に初期費用として車両準備・買い取り費用が発生します。(適した車両があれば、車両持ち込みの上、製作費のみ負担で開業可能な場合もあり)
なお、フランチャイズ本部によっては、その際の選択肢として、リース契約(あるいはレンタル)が利用できる場合があります。初期費用を抑えて開業したい場合は有力な選択肢となり得るので、フランチャイズ選びの参考にするのもいいかもしれません。

キッチンカーのリース契約で気を付けておきたいこと

前述の通り、初期費用を抑えたいなら車両のリースプランを利用するという選択肢がありますが、発生したリース料が高額な設定になっていないか、固定費として収支を圧迫し過ぎないかなど、加盟検討時の収支シミュレーションは注意深く行いましょう。
また、最後はオーナーの資産になるのか、途中解約の場合はどうなるのかなど、契約内容についても不明点のない状態になるまで、しっかり確認を行いましょう。

フランチャイズでキッチンカーを開業するメリット

低コストで開業できる

キッチンカーはテナントを借りるための保証金や毎月の家賃、光熱費など店舗を維持するための費用がかかりません。さらに、車両はもちろん調理設備や道具がセットになったリース契約を利用すれば、初期費用を格段におさえることが可能です。

臨機応変にメニューや業態を変更できる

フランチャイズ本部によっては、バラエティ豊かなメニューが用意されているので、場所や季節に応じた商品に切り替えることが可能です。自分でゼロからメニュー開発をしなくていいので、その分、経営に専念できるのは大きなメリット。また、車両と設備さえあればさまざまな業態に変更することが可能ですので、時代の流行りに応じたメニューを時差なく取り入れられます。

出店場所や集客に関するサポートがある

先述の通り、キッチンカーにとって出店場所の確保は重要課題です。フランチャイズ本部によっては、各種イベントをはじめ、商業施設やオフィス街といった出店場所の紹介に注力している本部もあり、充実したサポートが期待できます。加えて、SEO施策を施してある本部のホームページに加盟店として掲載されるなど、ノウハウのある本部の集客サポートがあるのはフランチャイズの最大の魅力です。

キッチンカーの外装や内装に関するアドバイスも

キッチンカーの運営では、どれだけ独自性をアピールできるかも重要。キッチンカーは車体自体が宣伝効果を持っています。キッチンカーのデザイン考案など、アピール面についてもサポートをしている本部を選ぶと安心です。本部によっては統一されているところもあるので事前に確認を。

衛生的且つ効率的な調理・作業環境など、ノウハウを活かしたキッチンカーで営業開始できる

フランチャイズの最大メリットと言えば、なんといってもノウハウ活用。限られたスペースで多くの食材を扱うキッチンカー、徹底した衛生管理が要求されつつも、効率的な調理・作業環境が求められます。実績のあるフランチャイズ本部であれば、防水・撥水加工を施すなど、衛生面を考慮しつつ、調理・作業導線にも工夫を凝らした車両を取り扱うなどしており、そうしたノウハウを開業当初からフル活用できる点は、大きなメリットと言えます。

安定的な仕入れ先が確保できる

本部が提携している仕入先があれば、一括仕入れでコストを抑えられ、自分で開拓せずにすみます。安定した品質・コストで仕入れができるので安心です。

フランチャイズでキッチンカーをはじめるデメリット

店作りの自由度が限られる場合がある

競合の多いキッチンカーの場合、いかに出店先において独自性を発揮できるかが勝負の決め手。もちろん、フランチャイズ独自の魅力で勝負するのも一手ですが、自身で工夫を凝らしたい場合など、フランチャイズ本部やその契約内容によっては自由度の低さが足かせになる場合もあります。気になる人は、予めどういう店作りをしたいかを事前にある程度想定して、フランチャイズ本部選定の際に加盟後の裁量多寡などにも注意を払いましょう。

ランニングコストがかかる場合がある

フランチャイズ本部によっては、毎月の売上に対して一定割合、あるいは定額のロイヤリティを設定している本部もあります。他には、車両製作に注力している本部などリース(レンタル)料が比較的高額な場合もあるなど、ランニングコストが負担に感じる場合があり得ます。その分商品力に定評がある、サポートが手厚いなど、一長一短となることが多いですが、フランチャイズ本部選定の際には、納得のいくリターンとコストのバランス化など、よく検討しましょう。

フランチャイズキッチンカー開業における初期費用と運営資金

フランチャイズに加盟してキッチンカーを開業する場合に必要な初期費用と、開業後に必要な運転資金について見ていきましょう。

初期費用

フランチャイズでキッチンカーを始めるのに必要な初期費用の目安は200~400万円です。主な内訳は、加盟金、車両関連費、資格取得費、研修費、道具準備費、オープニング広告費など。フランチャイズ本部によってプランはいろいろですが、加盟金が不要の場合が多いようです。
初期費用で大きな割合を占めるのが車両関連費で、扱うメニューや設備、車両のサイズ、新車か中古かによっても異なりますが、150~400万円が相場です。
車両のリース契約を利用できる本部を選べば、初期費用をさらに抑えることができるでしょう

運転資金

キッチンカーを経営・維持していくために、毎月の運転資金が必要になります。
運転資金の主な内訳は、ロイヤリティ、営業場所の賃料、原材料費のほか、商品の梱包資材費など。ロイヤリティとは本部へ納めるお金のことで、月額制や売上の数%など契約によって異なります。キッチンカーのフランチャイズではロイヤリティが不要のところも多いので、店舗型に比べると運転資金を抑えられるのが特徴です。
とはいえ、経営が軌道にのるまでの間のため、予め運転資金にはいくら必要なのか確認し、初期費用のいくらかは当面の運転資金に充てられるよう、確保しておくとよいでしょう。

フランチャイズキッチンカーを開業する手順

必要な開業資金などはイメージできましたか? ここからは、フランチャイズで開業するための、具体的な手順を解説します。

フランチャイズ本部と打ち合わせを行う

事業に関する疑問や運営に対する不安などを質問するなど、開業後の働き方についてなど打ち合わせを行います。この前段階として、気軽に参加できる説明会を開催している本部もあるので、気になるところがあれば積極的に参加しましょう。また、いくつかの企業の説明会に参加して条件などを比較することで、自分に合った本部と出会えるチャンスが広がります。

フランチャイズ本部と契約を締結する

打ち合わせを経てから、両者納得の上で契約を結びましょう。契約時に初期費用の納入が必要なところもあります。

営業許可を申請する

キッチンカーの営業許可を保健所へ申請します。フランチャイズ本部によっては、研修で必要な許可の申請方法について教えてくれるところもあるので、不安な場合は本部選びのポイントに加えると安心です。営業許可申請については、次項で詳しく解説しています。

キッチンカーの内装・外装工事や道具の準備を進める

車両に搭載する調理器具や設備の手配を行い、の内装・外装を含めたキッチンカーの準備を進めます。車両のリース契約を利用する場合は、こうした設備や道具がセットになっているプランもあるので、手間が省け、手順の確認や開業準備に集中できます。

フランチャイズ本部の研修を受ける

フランチャイズ本部にて開業前の研修が行われます。商品の作り方をはじめ、集客方法など運営ノウハウを学ぶことができる貴重な期間です。なかには実際の運営を想定した評価を行うなど、より実践的な内容を取り入れているところもあります。

開業

いよいよ開業。研修で学んだことを生かしながら、オーナーとして営業手腕の見せ所です。

キッチンカーを営業するための許可や条件

ここからは、キッチンカーの営業に必要な許可について確認していきます。

食品衛生責任者

食品衛生責任者の資格が必須になります。食に関わる営業を行う場合、施設ごとに1人の配置が必要で、キッチンカーも例外ではありません。資格は都道府県が実施する6時間程度の養成講習会の受講とテストのみで取得可能です。詳しい情報は都道府県の食品衛生協会に確認しましょう。

公益社団法人日本食品衛生協会「全国の食品衛生協会」一覧はこちら

営業許可申請

次に、販売したい地域を管轄している保健所で営業許可の申請・取得を行います。申請にはいくつかの書類を提出するのですが、地域によって提出する書類が異なるので事前に調べておきましょう。

参考までに東京都は、以下の書類を施設工事完成予定日の10日ほど前に提出をする必要があります。

●営業許可申請書
●営業設備の大要・配置図
●営業の大要
●許可申請手数料
●食品衛生責任者の資格が証明できるもの

加えて、仕込み場所の営業許可証の写し。法人の場合は、登記事項証明書も必要です。このほか、同じ東京都でも車検証の写しや検便検査成績書が必要になる場合があるなど、必要書類や提出の時期も保健所によってさまざまです。

また、販売したい地域ごとに、車両は1台ごとに営業許可が必要なので、広範囲で販売する場合や複数台で開業を考えている人は、各地域で必ず許可を取っておきましょう。

参考:東京都福祉保健局「食品関係営業許可と届出(旧法許可)/自動車での営業」

調理営業(食品営業自動車)

車両に設備を設け、車内で調理・加工・販売するキッチンカーに必要な営業許可で、扱うメニューによって次のように分類されています。

①喫茶店営業…コーヒー、ジュース、アイスクリーム、かき氷など ※アルコールはNG
②飲食店営業…サンドイッチ、カレー、焼きそば、から揚げなど ※アルコールもOK
③菓子製造業…クレープ、たい焼き、メロンパン、ドーナツ、ケーキなど

クレープと一緒にジュースも提供したい場合は、菓子製造業と喫茶店営業、2つの許可が必要となります。

販売業(食品移動自動車)

車内では調理加工をせずに販売のみを行う移動販売に必要な営業許可です。あらかじめ包装された食品を販売することが決められていて、食品によって次のように分類されています。

①食料品等販売業…包装済みのお弁当やおにぎり、お惣菜、パンなど
②食肉販売業…包装済みの生肉
③乳類販売業…包装済みの牛乳・乳飲料
④魚介類販売業…包装済みの魚介類

営業許可を得るための条件

営業許可を得る時にどんな点をチェックされるのか、押さえておくべきポイントを見ていきましょう。

□運転席と調理場の位置関係
運転席とキッチンスペースが明確に区切られていなければいけません。

□仕込み場所の確保
仕込みが必要なメニューを提供する場合、仕込み場所にも営業許可が必要です。衛生面の観点から原則キッチンカー内での仕込みはできず、自宅も許可されません。既存飲食店のキッチンを間借りするなど、廃業した飲食店の居抜き物件を借りるなどして、仕込み場所を確保する必要があります。
キッチンカーの開業において、仕込み場所の確保がネックになる人が少なくないのですが、フランチャイズへ加盟することで解決できる場合もあります。本部から仕込み不要の食材を仕入れることができるなど、指定の場所を仕込み場所として使えるケースもあるので、本部選びのポイントにしてもいいかもしれません。
また、最近ではキッチンのシェア・レンタルサービスもありますので、必要に応じて確認してみてください。

□衛生面確保規定
手洗い所でせっけんや紙ナプキンを利用できるように準備しましょう。

□換気扇規定
換気扇は必ず設置が義務付けられています。

□排水タンクと給水タンクの容量
容量基準は用途に応じて異なり、地域によっても異なります。規定より容量が大きいぶんには問題ありませんが、小さいと営業許可が取れないので要注意です。

□シンクの数とサイズ
地域によって規定が異なるので、管轄の保健所に確認しておきましょう。

□収納部分に関する規定
収納部分は害虫などが入らないように、フタや扉がしっかりと閉じるものを設置します。

※管轄する保健所によって規定が異なりますので、必ず事前に確認してから進めましょう。

キッチンカーのフランチャイズ経営を成功に導くためのコツ

キッチンカーのフランチャイズで成功するポイントをご紹介します。

出店場所で他店と商品がかぶらないようにする

競合店が多いとお互いに需要を奪い合うことになるだけでなく、ライバル店にすでにリピーターがついていたら、新参者は太刀打ちできないなんてこともあります。競合店がいる場合でも負けないように、特典を用意したり、セットメニューを作ったりなどして、オリジナリティを出せるよう工夫することが成功へとつながります。

雨の日への対策をする

屋外イベントに限らず、雨の日は客足が伸びにくいものです。そこで、雨の日だけの特別な割引サービスを用意するなど、何らかの対策を打ちましょう。SNSを活用してクーポンなどを配信するのも効果的です。

客単価の低さを工夫でカバーする

一般的にキッチンカーは店舗に比べて客単価が低い傾向があります。その分、テナント費や仕入れなどコストも抑えられているのですが、それでも経営を続けていくためには収益アップは欠かせません。客単価が低い分、販売量を増やせるように提供時間を短くする、単価を少しでも上げるためセットメニューに知恵を絞るなど、収益効率のよい事業運営ができるかが失敗と成功の分かれ道です。

キッチンカーにかける費用は慎重に検討する

経営を早く軌道に乗せるには、初期費用をどれだけ早く回収できるかが重要になってきます。理想のキッチンカーを作りたいという気持ちもあるかもしれませんが、用意した資金のほとんどを車両購入に費やすのは考えもの。開業後の運転資金も考慮したうえで、キッチンカーにかける費用を検討することをおすすめします。

イベント時以外にも出店する

野外イベントやショッピングセンターの催事など、イベント出店は大きな集客が期待できます。しかし、土・日・祝だけのイベント出店だけでは、収支を安定させるのは難しいのが現実です。そこで、平日はオフィス街でのランチ需要を狙うなど、しっかりと戦略を立てることが成功の秘訣。路上販売や駐車場などでの販売には出店許可が必要なので、事前申請をお忘れなく。

多店舗経営は難しいことを認識しておく

フランチャイズでは1店舗目の経営が安定してくると、2店舗目、3店舗目と広げていくケースが多いですが、経営者が調理も行うキッチンカーでは多店舗展開がしにくいのが現状です。しかし、すでに飲食店を経営していて、調理スタッフを確保できるなど、条件が整っていれば多店舗展開も不可能ではありません。

万が一に備えて保険に加入する

どんなに注意していても、食中毒や異物混入を起こしてしまうリスクはゼロではありません。また、車両の看板など備品が原因でお客がケガをしてしまう可能性も考えられます。このような“もしもの時”のために、「生産物賠償責任保険」や「施設所有者賠償責任保険」への加入を検討し、万が一に備えておきましょう。

魅力的な出店場所の開拓は自力でも足を使って行う

出店場所の紹介サポートはフランチャイズの大きな魅力ですが、本部任せのままでは成功への道は遠のいてしまいます。「なかなか紹介してもらえない」「紹介してもらった場所では販売数が伸びなかった」という声は少なくありません。人通りの良い場所は競争も激しいものです。穴場を見つけるためにも、「出店場所の開拓は自分の足で行う」姿勢と行動力が成功には不可欠と言えるでしょう。

「足を使って探す」と言っても、最初はハードルが高いと思うかもしれません。まずは、出店場所の貸し出し希望者と出店希望者をつなぐ、マッチングサイトを活用するのがおすすめです。次に押さえておきたいのが、ネットでの出店募集情報の収集です。音楽フェスやフードフェスといった大型イベントは、事前に出展者の募集が行われるのでマメにチェックしましょう。ほかにも、商工会議所や観光協会等に登録するのも有効です。年会費は発生しますが、出店募集の案内が届いたり、催しによっては優先的に出店させてくれたりなどメリットがあります。

また、キッチンカー仲間をつくることも有益です。情報をたくさん持っている諸先輩方から、集客が見込める場所を紹介してもらえるチャンスにつながるでしょう。情報収集を重ねることで、おのずと「あの場所はどうだろう」と目星が付いてきます。地道な取り組みにはなりますが、未開拓の場所は有利な条件で出店できる可能性を秘めています。自ら出店場所との交渉を行い自分だけの場所を獲得していきましょう。

キッチンカー開業時におけるフランチャイズ本部選びのポイント

最後にビジネス成功を左右する本部選びのポイントを解説します。本部選びの参考にしてください。

フランチャイズに加盟する目的を明確にしておく

車両や設備さえ準備できれば1人で始められるキッチンカーだからこそ、加盟する目的を明らかにし、それに合ったサポートがあるかを見極めましょう。「メニュー開発や調理の技術を身に付けたい」「経営のノウハウを学びたい」「出店場所のサポートを受けたい」など、目的を明確にしてから本部を選ぶことでミスマッチを防げます。

他店との差別化が図れる契約か確認する

新規参入が増えているキッチンカービジネスで成功するには、独自性を出しどれだけ競合店と差別化を図れるかがカギとなります。本部の商品・パッケージそのもの魅力はもちろんですが、自身でも工夫を行う場合を想定し、車両のデザインや店名、メニューなどにどこまで自由が認められているのか、契約の際にしっかりと確認しておきましょう。

フランチャイズ本部への支払いが適切か確認する

経営を継続するためには、最初に収支計画をしっかりと立てることも重要です。本部へのロイヤリティや車両のリース料がいくらになり、どういった経費がかかり、また収支は季節や状況によってどのくらい変動(上出来、標準、最悪などのパターン別で見積もる等)し得るのかなど、収支シミュレーションや試算はフランチャイズ本部任せにせず、自身でも納得がいくまでしっかり行いましょう。

まとめ

コロナ禍でのテイクアウト需要の高まりに加え、開業資金が比較的安いことから、キッチンカービジネスを始める人が増えています。憧れの飲食店オープンの足掛かりとして、すでに経営しているお店の宣伝を兼ねた2店舗目としてなど、柔軟に展開できるのもキッチンカーの魅力です。
マイナビ独立では、キッチンカーのフランチャイズ情報を紹介しているほか、起業・開業準備のためのお役だち情報が豊富です。ぜひ、チェックしてみてください。

会員登録
キッチンカーの独立開業情報はこちら

■関連記事
「独自開業」と「フランチャイズ」の違いとは?【第1回:コンセプト設計編】
「独自開業」と「フランチャイズ」の違いとは?【第2回:メニュー開発編】
「独自開業」と「フランチャイズ」の違いとは?【第3回:マーケティング調査編】
「独自開業」と「フランチャイズ」にはどんな違いがあるのか?開業までの方法・準備を徹底比較&解説【第4回:開業準備編】
フランチャイズ(FC)の意味とは?はじめてでもすぐわかるフランチャイズでの独立・開業のすべて
起業アイデアの発想法からお金のことまで!起業前に知っておくべき基礎知識とは?
マンガでわかる!開業までの流れとポイントを徹底解説【フランチャイズ入門】
融資に補助金、助成金。独立・開業における資金調達方法の選び方とハウツーを解説

 マイナビ独立フランチャイズマガジンの最新記事

一覧を見る

 マイナビ独立マガジンの最新記事

一覧を見る
PAGE TOP